重すぎるランドセル、“リスク”も背負う子どもたち

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教科書持参、通学鞄のない国も

写真はイメージです
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 ランドセル工業会はホームページで世界各国の通学(かばん)や教科書事情も紹介しているが、日本のように一部で高級さや個性を求めたがる国は少ない。

 アメリカやカナダ、イギリスでは教科書を学校に置き、登下校時は手ぶらというケースもある。そもそも、日本のように学校から教科書を全て持ち帰ることが多い国ばかりではないのだ。


ランドセルを軽くするには

 事情は国により様々だが、まずは、日本の子どもたちのランドセルを軽くし、「重荷」から解放してあげることが、健康の面からも急務といえよう。海外の事例などをヒントに、その方法を考えてみた。

 子どもたちが教科書を持ち帰るのはなぜか。明確な基準もなく、長年の慣習で行っているだけなら、そこを考え直してみるのはどうか。

 楽器や絵の具、図工の道具など、持ち帰っても家で使う機会がない場合は、学校に置いたままにして保管しておくことはできないか。教科書やノートも、その日のうちに予習や復習が必要なものだけを持ち帰り、その他の教材は学校に置いておくことを認めてもいいのではないだろうか。これだけでも重さを減らすことにつながりそうだ。

 高級・高額化についても考えたい。

 子どもの個性を生かそうとする時代に、消費者側が個性的なランドセルを求め、企業側がそれに応じようとランドセルを工夫し、開発するのは自然な流れといえる。しかし、それが過熱して高級感を競うに至っては、高価なランドセルを望んでも買えない子どもやその家庭への配慮を欠くというべきだ。

 ランドセルは本来、両手が自由に使えるため、転んでもケガをしにくいという安全面が評価されて普及した。メーカーも軽くて丈夫なものを開発し、「毎日、長く使える」という経済的な長所も持ち合わせていた。本来の価値を忘れ、健康上の“リスク”を背負わせたり、保護者らの過度の愛情表現の道具にしたりしてはならないのである。


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プロフィル
白土 健(しらど・たけし)
 大正大学人間学部教授。1959年、東京都生まれ。明治大学政治経済学部卒、多摩大学大学院経営情報研究科修士課程修了。松蔭女子大学教授などを経て現職。著書に「なぜ、遊園地は子どもたちを魅きつけるのか?」(共著、創成社)、「こども文化・ビジネスを学ぶ」「観光を学ぶ」(いずれも共編著、八千代出版)ほか多数。

『こども文化・ビジネスを学ぶ』(八千代出版)
『こども文化・ビジネスを学ぶ』(八千代出版)

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427052 0 深読み 2017/12/17 05:20:00 2017/12/17 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20171214-OYT8I50025-T.jpg?type=thumbnail

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