破産寸前の「隠れ借金夫」と共倒れを防ぐ方法

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借金は妻にナイショ

 千葉県内の賃貸マンションに、妻、長男と暮らすAさん(48)は4年前、長年勤めていた出版会社の業績が傾き始めたため、転職を決意しました。幸い、すぐに、転職先として不動産関連の会社を見つけることができました。

 ところが、転職先は厳しい歩合制を設けており、Aさんはなかなか成果を上げることができませんでした。厳しいノルマと連日の残業続きで体調を崩してしまったAさんは、出勤が滞るようになりました。

 そのため、給料は10数万円に減ってしまいました。家賃、光熱費、食費などを払ったら手元には何も残りません。やむなく、Aさんは銀行カードローンで生活費を借りるようになりました。転職に反対していた妻には内緒です。

 転職後、毎月3~5万円の借金を重ねていました。Aさんは、「これくらいなら、仕事に慣れて給料が上がれば、すぐに返せるだろうと高をくくっていました」。ところが、体調が回復しても、営業成績は一向に伸びません。

 借金を重ねるにつれて、不安になったAさんは借金が50万円に膨らんだ時点で、妻にすべてを打ち明けました。

 妻は実家から支援してもらい、借金を一括で返済しました。

 「夫から現金を受け取り、それを一人で管理していました。夫の収入をきちんと把握するなど、もう少し目を光らせておけば良かった」。悔しそうな妻は、涙声で反省を口にしました。「もう二度と借金をしないように、きちんと家計を見直したい」と。

約3割は貯金ゼロ世帯

 このように、会社の業績悪化や転職などが理由で借金をする人もいます。視点を変えると、そもそも預貯金が確保されていれば、生活費のために借金するということは起こらなかったと思われます。

 2017年12月、個人が持つ現金・預金の総額は943兆円で過去最高に近い水準となりました。しかし、一方で預貯金がない世帯も実は多いのが現状です。

 金融広報中央委員会が実施した「家計の金融行動に関する世論調査」(2017年)によると、2人以上世帯における金融資産ゼロ世帯の割合は、40歳代で33.7%、50歳代で31.8%、60歳代で29.4%、70歳代で28.3%となっています。定年前の中高年や年金生活に入った高齢者世帯でも、3割程度が貯金のない状況です。

 貯金がないというのは、家計ががけっぷちに立たされているということです。ひとたび不測の事態が生じれば借金地獄となり、ひいては自己破産につながることを認識すべきです。

 最悪の状態に陥らないための対策はあるのでしょうか。

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