SAKEブーム…海外で日本酒が人気って本当?

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ワイン普及に貢献したソムリエ

 日本でワインが広まった理由の一つに「ソムリエ」の資格が普及したことが挙げられる。

 ワインの「ワ」の字も知らなかった日本人に、ワインの正しい知識やおいしさを伝えたのは、ソムリエの資格を持った「ワインの語り部」たちの功績なくして語れない。

 イタリアで日本酒を広めようとする関係者は口をそろえる。「イタリアで日本酒をもっと広めるには、正しい知識を持った日本酒の語り部が必要」と。

 セミナーに参加した飲食店勤務のイタリア人のマルコ・チヴェーラさんはこう指摘する。

 「イタリア人の多くは、日本酒に大吟醸酒や純米酒といった種類があることすら知りません。日本食そのものもイメージがはき違えられています。昨日まで中華だった店が、日本食がはやっているからと、翌日から看板を変えて和食店を名乗り、質の悪い日本酒を提供することも少なくありません。正しい日本酒の知識を持った語り部を増やし、いい状態の日本酒を提供できる店を増やし、日本酒がおいしいこと、価値があることを知ってもらうことが必要です」

日本酒はまだ特別なもの

 イタリアでは、イタリア人の執筆者による日本酒本が数冊出版されている。だが、それを手に取る人はまだ少ない。イタリアで日本酒は、一部の人だけが知識を持つ、まだ「特別なもの」だからだ。

 ワインがそうだったように、“日本酒の語り部”が増えれば、多くの人にその魅力が広まり、「日本酒をもっと知りたい」と思う人も増え、今より日本酒人気が高まるだろう。

 富永さんは、「Doozo」で定期的に日本酒のセミナーや試飲会を実施し、現地のフードライターや有名店のイタリア人シェフに飲んでもらうよう、啓蒙(けいもう)活動を続けていくという。

 国税庁課税部酒税課の「2015年清酒製造者の輸出概況」によると、輸出国での販売先は飲食店が55.5%とトップだ。つまり、富永さんのように、日本酒愛を持った飲食店経営者によるこうした普及・啓発が日本酒人気の後押しになるのである。

 品質の向上や日本酒の正しい知識を持った語り部の育成が、日本酒の普及につながるとはいえ、そもそも、イタリア人は日本酒の味をどう思っているのだろう? 

 ローマの一つ星レストラン「メタモルフォシ」のシェフ、ロイ・カシャレスさんに、昨年の日本酒セミナーでも人気だった「仙禽」(栃木県・せんきん)をテイスティングしてもらった。

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14046 0 深読み 2018/03/25 08:58:00 2019/01/22 16:02:24 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180322-OYT8I50019-T.jpg?type=thumbnail

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