インバウンド、聖地、秘境…でも「がっかり観光地」

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石見銀山の観光客減少

(画像はイメージ)
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 国内の世界遺産は、2017年7月に「『神宿る島』宗像・沖ノ島と関連遺産群」(福岡県宗像市、福津市)が加わり、文化遺産17件、自然遺産4件あわせて21件になった。

 世界遺産登録もまた、観光振興の弾みとなり、世界中から観光客を集めることになる。

 このため、地方自治体や地元経済界などは、あわよくば世界遺産に登録されたいと、地域の宝のPRに躍起になる。

 ただ、「がっかり世界遺産」という風評にさらされるケースも珍しくない。その一つが石見銀山(島根県大田市)だ。石見銀山は、東西文明交流に影響を与え、自然と調和した文化的景観を形作っている、世界に類を見ない鉱山として評価され、07年に世界文化遺産に登録された。

 翌08年には、石見銀山を訪れる観光客が81万人に達した。その後、観光客数は減少傾向が続き、16年は約30万人にとどまり、世界遺産登録前の水準に戻っている。

 駐車場のある石見銀山公園から、公開されている坑道「龍源寺間歩」までは2.3キロ。観光車両は入れないため、訪問者の移動は徒歩か有料のレンタサイクル、ベロタクシーのみ。夏場や雨天時の散策は、体力的に厳しい上、長距離歩行が困難な高齢者や、障害者にとって、気軽に見学できる場所とはいえない。

 アクセスの課題だけでなく、観光客からは「石見銀山は地味だ」「文化的価値が分かりにくい」などの声もある。「がっかり世界遺産」との評価は、観光客を減らす一因となっている。こうした課題について、市は「滞在時間を増やし、周辺のホテルや旅館に泊まってもらうことで活性化につなげたい」という。観光客数を増やすのではなく、滞在型の観光に活路を見いだす。

「聖地」にあふれる巡礼と落胆

 世界遺産と対照的な例は、アニメ映画「君の名は。」で有名になった架空の「糸守町」だ。主人公の少女が住む岐阜県の山深いこの町は、それがどこかが特定されないことで逆に多くの「巡礼客」を集めた。

 JR飛騨古川駅や宮川町落合のバス停、飛騨市図書館なども登場する。その一方で、大きな湖は諏訪湖がモデルになっている可能性があると指摘され、諏訪地方も思いのままに観光宣伝できる。

 とはいえ、偶像として描かれたアニメが美しすぎるあまり、実際の風景にがっかりという落胆も聖地巡礼にはつきものだ。仮に、SNSなどで「行かないほうがいい」と拡散されれば、観光地としては痛手となる。

 最近、自治体を悩ませているのは豪華大型客船の寄港だ。

 一時は、一挙に数千人規模が来訪することから、誘致・歓迎する動きもあったが、寄港地周辺では万引きやポイ捨てなどの迷惑行為も報告されている。商店街の中には、「クルーズ船客お断り」の貼り紙を掲示する店もあるという。

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17076 0 深読み 2018/04/10 07:20:00 2019/01/22 16:01:58 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180409-OYT8I50009-T.jpg?type=thumbnail

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