水に流せない! “女子トイレの行列”問題

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センサーで「空き」を表示

奥に向かって明るくなる愛鷹PAのトイレ(NEXCO中日本提供)
奥に向かって明るくなる愛鷹PAのトイレ(NEXCO中日本提供)

 静岡県沼津市の東名高速道路・愛鷹(あしたか)パーキングエリア(PA)などでは、トイレの個室の入り口にライトを設置し、センサーで利用状況を感知して、使用中なら「赤」、空いていれば「青」と自動的に表示するようにしています。

 ほかにも、人は明るい方へ行きたくなるという心理的な「サバンナ効果」を利用して、トイレの入り口から奥に向かって、壁のデザインを寒色系から暖色系に、照明も徐々に明るくするなどして、空いている奥の個室を利用するように促す工夫をしています。これにより、奥の個室までまんべんなく利用され、以前よりも混雑が緩和されたといいます。

 順番待ちの列に整然と並んでもらうことも時間のロス解消につながります。どこで待てば良いか分からないなどの理由で順番を抜かされた人から不満の声が出るなどして、トラブルになるのを防ぐことができます。

 圏央道の厚木PA(内回り)などでは、人の足形などを床面に描き、トイレの順番を待つ位置と並び順が分かるようにし、さらに、入る人と出る人が出入り口で交錯しないように、それぞれの動線を床に描いた矢印で示すようにしています。

 このほか、女性はトイレで化粧や身だしなみを整えることがあり、その順番待ちがトイレ内の混雑にもつかながるとして、トイレとは別に専用のスペースを設けたサービスエリアもあります。

デザインで混雑を解消

等々力陸上競技場の女子トイレ(川崎市提供)
等々力陸上競技場の女子トイレ(川崎市提供)

 スポーツ観戦の際も、トイレのタイミングは重要です。行列に並んでいる間に、決定的な瞬間を見逃してしまうのは誰も避けたい事態でしょう。2020年の東京五輪に向けても、大きな課題になると思います。

 Jリーグで昨季優勝した川崎フロンターレの本拠地・等々力陸上競技場(川崎市中原区)では、2015年のメインスタジアム改修に合わせて、トイレの混雑解消にも取り組みました。サッカー観戦時のトイレ利用は、ハーフタイムなどの限られた時間に集中しがちです。試合再開までにお客さんが客席に戻れるようにと配慮したそうです。

 ここでも、個室の「空き」がはっきりと分かるような工夫をしています。

 スタジアムの改修を行った日本設計(東京都新宿区)によると、全ての個室ドアが閉まった状態では個室の周辺はまっ白に見えるようにデザインされています。個室内の壁は女子トイレが赤、男子トイレは青に統一され、白い扉が開くと、個室内の色が見えて、そこが「空き」になったことがわかるという仕組みです。

 動線にも工夫しています。

 用をすませて個室を出ると、すぐ目の前に小さな手洗い場所があります(写真参照)。手を洗い終えて顔を上げると、一番奥にある緑色の壁に目が向く作りになっていて、壁面には矢印が一つ描かれています。これに従って移動すれば、出口となります。トイレに入ってから出口までが“一方通行”で、利用者が一度も戻ることなく動くように導く仕掛けになっているのです。この工夫で、入る人と出る人の交錯も防いでいます。

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16514 0 深読み 2018/04/13 05:20:00 2018/04/13 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180411-OYT8I50004-T.jpg?type=thumbnail

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