学校に行けない…「不登校50年」が問い直すもの

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学校へ行こうとすると足がすくむ

(画像はイメージ)
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 精神医療の問題として議論が繰り返された。

 学校に行けない――。その原因として、精神障害の一つである統合失調症、母親と離れると不調になる母子分離不安、自閉症、神経症などが疑われた。

 しかし、徐々に、子どもに原因があるとする考え方に疑問符がついた。子どもではなく、学校の状況に問題があるのではないか。

 国立精神衛生研究所(現・国立精神・神経医療研究センター)に勤務していた児童精神科医の中沢たえ子さんが1960年に「学校恐怖症の研究」を発表している。これが、日本で初めての不登校についてまとめられた論文とされる。

 学校恐怖症は、高所恐怖症や閉所恐怖症といった状態と同じで、学校へ行くとなると思わず身構えてしまったり、足がすくんで前に進めなくなったりする体の反応だ。

病院内に「親の会」

 不登校は、子どもの問題ではなく、解決には学校を変える必要があると訴えていたのは、元国立精神・神経センター国府台病院児童精神科医長の渡辺位さんだ。

 「腐った物を食べたら下痢をする。下痢が問題なのではなく、細菌の繁殖した食べ物を摂取したのが原因であって、排出しようとするのは防衛反応。下痢の原因を見ないで、下痢だけを治そうとしてもだめ」

 渡辺さんは1973年、病院の中で同じ悩みを抱える保護者が集まる「親の会」を設立した。

 そこに集まった保護者らは、周囲から白い目で見られ、自責の念に悩まされていた。

 「母親の育て方が悪いから、甘えた子になった」

 「父親が厳しくしないから、子どもがわがままになった」

 「自分の育て方が間違っていた……」

 そういう見方にさらされながらも、親の会は、子どもの側に立って、学校のあり方を問い直していった。

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