民泊で活性化を狙う地域とは

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「ふれあい民泊」と「まちなか民泊」

 面積が広く地勢や気候が多様な北海道では、地域性を生かした民泊規制のあり方を模索中。様々なタイプの民泊ビジネスが予想され、道庁は規制強化と奨励を使い分ける方針だ。

 山間部などの地方では「ふれあい民泊」と銘打ち、農漁村の住宅や空き家を活用した民泊を拠点に、農漁業の収穫体験、星空観察、雪原散歩、希少動植物の観察などのコンテンツを用意し、関心のある観光客の呼び込みを図る。16、17年には複数の自治体に専門家を派遣し、空き家の転用や受け入れ態勢の整備を試行するモデル事業を展開した。

国の施策も追い風となっている。農林水産省が担当する農山漁村滞在型旅行の「農泊」は、政府の「観光ビジョン2016」に明記された施策で、民泊法との連携も実現した。具体的には、農泊提供者が民泊の管理代行業者やプラットフォーマーに宿泊施設や各種体験の情報発信を委託できるようになり、利用機会の拡大が期待できる。

 一方、札幌などの拠点都市では、「まちなか民泊」と位置付け、事業者には民泊法に上乗せした地域ルールの厳守を求める。インバウンドにも知名度の高い北海道では、都市部を中心に民泊法上の要件を満たさない物件が多数あるとみられる。道庁は札幌市と連携し、同法の解説や利用マニュアルを提供するなど所有者に必要な手続きを取るよう促している。

民泊で活性化目指す地域とは

野田武則・釜石市長(左)とAirbnb共同創設者ジョー・ゲビア氏(2016年10月)
野田武則・釜石市長(左)とAirbnb共同創設者ジョー・ゲビア氏(2016年10月)

 交流人口増と地域経済や社会の活性化を図るてことして、民泊活用を奨励する地域もある。こうした自治体の多くは、管理代行業者やプラットフォーマー、旅行業者、交通事業者と連携し、地域のイベントや観光資源とセットで民泊情報を発信して集客を図る。東日本大震災の津波で被災し復興中の岩手県釜石市は、19年のラグビーワールドカップ(W杯)開催地の一つに選ばれたのを機に、自治体で初めてAirbnbと観光促進に関する覚書を結んだ。観戦客の受け入れに適した宿泊施設が不足しているが、W杯終了後には宿泊需要が急減する恐れが強い。このため、同市は既存の住宅や空き家を活用した民泊で対応する方針だ。さらに、W杯で来訪した旅行者と住民の交流の機会を増やし、同市のファンやリピーターの獲得につなげたい狙いもある。市の構想に対し、Airbnbは民泊を推進する地元リーダー育成やコンテンツ開発、プロモーションなどに協力してきた。現在、市内にある民泊は15軒程度だが、既に海外から訪れる旅行者と交流する高齢者らもみられる。市は宿泊と飲食を別々に提供する「泊食分離」を導入するなど、事業者の負担軽減策を講じることで民泊施設の拡充を図っている。

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27742 0 深読み 2018/06/27 17:00:00 2018/06/27 17:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180627-OYT8I50070-T.jpg?type=thumbnail

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