営業の殺し文句にご用心…賃貸住宅サブリース問題

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地銀が融資姿勢を転換?

写真はイメージです
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 このところ、賃貸アパート・マンションの着工数は減っている。賃貸住宅の建設市場は「アパートバブル」と呼ばれるほどに過熱していたが、ここにきて陰りが見え始めた。

 国土交通省の発表によると、今年5月の民間資金による新設貸家の着工戸数は3万1083戸で、前年同月比で5.7%の減少となり、12か月続けて前年同月比で減少した。

 不動産業界関係者によると、昨年春頃から地方銀行などが賃貸住宅建設への融資の審査を厳しくしたため、着工数が減り始めたとみられる。

 16年頃までは、賃貸住宅の建設は急増していた。15年の相続税法改正と、大規模な金融緩和の二つが要因とされる。16年7月から11月までの5か月間の着工数は前の年に比べ2ケタ以上の伸びをみせ、17年の5月まで20か月連続で前年同月を上回っていた。

 こうした賃貸住宅市場の過熱に対し、日本銀行が17年4月の金融システムレポートや、同年1月の「地域経済レポート」などで懸念を示した。金融庁も地銀などの経営に厳しい目を向けており、これらが融資に対する前のめりの姿勢を変えた可能性がある。

一歩立ち止まって……

 今後は、人口減少に加えて、25年からは世帯数も減少に転じると予想される。しかし、サブリース問題はすぐに解決することはないだろう。過疎化と首都圏への人口一極集中により、今後も地方を中心にさらに空き家が増え、賃貸住宅へのニーズも減少する可能性が高い。サブリース契約のリスクはますます高まる恐れがある。

 もし、読者の中に「相続税対策のために所有地にアパートを建ててみようか……」と検討している人がいたら、一歩立ち止まってよく考えてみてほしい。

プロフィル
小野 悠史( おの・ゆうじ
 フリーライター・エディター。大学卒業後、全国賃貸住宅新聞社に入社。現在はフリーランスの記者・編集者として、不動産・住宅業界を中心に幅広く取材している。

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30688 0 深読み 2018/07/06 07:20:00 2018/07/06 07:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180703-OYT8I50028-T.jpg?type=thumbnail

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