自己破産、生活苦…知らずに借りると奨学金は危険

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【その2】勝負は高校3年の春

(画像はイメージ)
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 教育資金の相談を受けていると、「もったいない」とよく思うことがあります。それは、奨学金は、大学が決まった後、準備したお金では足りないことが確定してから申し込むものだと思い込んでいる親が多い点です。

 JASSOの奨学金は、前述の「給付型」と返還が必要な「貸与型」があります。「貸与型」はさらに、【第一種(無利息)】【第二種(利息が付くタイプ)】に大別されます。

 有利な順に並べると、給付型>第一種>第二種、となるわけですが、給付型の募集は、高校3年の春の「予約採用」時のみです。

 【第一種】は、高校3年の春の「予約採用」と大学進学後の「在学採用」で申し込めますが、「在学採用」の枠が少なく「予約採用」のほうが有利なことが多いです。第二種は高校3年の春および秋の「予約採用」と「在学採用」で申し込めますが、三つの中では条件が一番悪いのです。

 「もしかしたら奨学金を利用するかも」と思ったら、何はさておき、高校3年の春が勝負です。

高校を通じて申し込む

 必ず説明会に出席して、書類を入手し、申請しておくことが最初の一歩です。採用候補生になれれば、大学に入った段階で奨学金の内容を調整したり、キャンセルしたりすることも可能です。何もしないでいると、奨学金を利用する権利すら手にできません。

 予約採用は、在学している高校を通じて申し込みを行います。浪人生の場合でも、高校を卒業して2年以内であれば対象となり、卒業した高校を通して申し込むことになります。「高等学校卒業程度認定試験」(旧大検)の合格者は、直接JASSOに申し込みます。

 奨学金の内容や申し込み方法の説明、必要書類の配布は、高校3年の春頃に行う高校が多いようです。子どもが「プリントを持って帰ってこない」「大事な書類がいつもカバンの中でクシャクシャになっている」という家庭は、高校2年の面談の際などに、奨学金の説明会の予定をあらかじめ聞いておくと安心です。

【その3】「奨学金で一安心」という誤解

 無事に奨学金の採用候補生になって、「これで一安心」と考えている家庭に注意しなければならないことがあります。「奨学金が受け取れれば、大学進学のお金は大丈夫」というのは誤解なのです。

 奨学金は、大学入学後に「進学届」を提出した後に振り込まれるため、実際に手にできるのは早くても大学1年の5~6月です。

 入学金や前期授業料の納入締め切りは、大学合格が決まって間もなく訪れます。入学金は合格発表後すぐ、そして、前期授業料は遅くても入学前の3月には振り込みが必要です。つまり、奨学金を当てにしていては間に合いません。入学金は20~30万円程度、前期授業料は30~60万円程度が一般的です。50~100万円のまとまった資金を別に用意しておくことが重要です。

 このほかにも、新生活はいろいろな費用がかかります。高校では制服で通っていた子も、大学では私服になります。通学定期券の費用もバカになりません。専門書など授業で必要になる学用品などもあるでしょう。あれも、これも、と支出は増えます。たとえ奨学金が借りられることになったとしても、ゆとりを持った資金の用意をしておきたいところです。

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