頭痛、めまい、冷え…「寒暖差疲労」の意外な原因

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ほとんどの患者に骨格のゆがみ

(画像はイメージ)
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 私のクリニックを受診する患者で、頭痛、めまい、吐き気などの症状を訴える人の多くに共通しているのが骨格にゆがみがあることです。姿勢が正しく、歩き方に癖や乱れのない人に天気病や寒暖差疲労の症状はほとんど見られません。

 骨格のゆがみが目立つのは、デスクワークが多くて、スマホを使っている時間が長く、運動不足の人です。長時間、クーラーの利いたオフィスで作業するシステムエンジニア、立ち仕事の多い美容師や販売員などの職業の人に症状が現れやすい傾向があります。

 首が回らない、肩に痛みがある、脚を組む癖がある……。患者の多くが、腰が反っていて頭が前に出てしまう反り腰や猫背など、姿勢に問題を抱えています。壁にそって直立してもらうと、頭が壁に付かなかったり、背中部分にこぶし大よりも広い隙間ができたりします。慢性的な肩こりがあり、痛みを感じないほど感覚が麻痺(まひ)しているという人もいます。肩甲骨あたりに強い張りのあるという患者もいます。

 自律神経は、脳にある視床下部から背骨の中にある脊髄を通って全身へ信号を出しています。そのため、姿勢が悪く、背骨にゆがみがあることで自律神経が乱れる一因になると考えられています。つまり、骨格のゆがみによって「交感神経」の働きが優位になり、気圧や気温の変化に対する体のセンサーが過剰に反応してしまう恐れがあるのです。

寒暖差疲労の対処法は?

タオルを使ったストレッチの方法を示す久手堅医師
タオルを使ったストレッチの方法を示す久手堅医師

 肩こりや手足の冷えなどの症状があると、血行を良くするために、患部を温めようと考えると思います。しかし、それでは根本的な改善にはなりません。

 私のクリニックでは症状に応じて、漢方薬などを処方することもありますが、肩こりの状態や骨格のゆがみがひどい場合は、整骨院やカイロプラクティックなどの施術を勧めることもあります。

 休憩時間などを利用して簡単にできるストレッチやマッサージも効果的です。両手を後ろで組んで、肩甲骨を寄せ、胸をぐっと開くと猫背の改善につながります。あごに手を当てて後ろにグッと押すことで、前傾になった姿勢を正す効果が期待できます。

 骨格のゆがみは、歩き方や座り方など何げない癖や姿勢によって生じます。ちょっと気をつけるだけでも予防につながりますし、ストレッチなどを心がけることで体調の改善が期待できます。

 寒暖差疲労の患者の中には、猛暑が一段落しクーラーの冷気から解放されても、朝晩の急激な冷え込みに体が追いつかないということがあります。その場合、大本となる骨格のゆがみやストレスといった自律神経を乱す原因がないか、生活スタイルを見直してみてください。

プロフィル
久手堅 司(くでけん・つかさ)
 1996年、北九州大学法学部卒、2003年東邦大学医学部卒。総合内科専門医、頭痛専門医。東邦大学医療センター大森病院、横浜市東部病院勤務を経て、13年8月にせたがや内科・神経内科クリニック開設。「寒暖差疲労」「気象病・天気病」「自律神経失調症」などの外来を設け診察している。

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37838 0 深読み 2018/08/24 07:20:00 2018/08/24 07:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180821-OYT8I50039-T.jpg?type=thumbnail

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