富士急ハイランドが“入園無料戦略”で勝負するワケ

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中学生から足が遠のく

 好調が伝えられるテーマパークや遊園地だが、若者や子育て世代の最近の消費動向を見ると、「将来も安泰」とは言い難いのである。

 「少子化時代のキッズレジャー」を特集した日本生産性本部の「レジャー白書2016」は、子どもの参加率が高いレジャーの上位5位までを年齢別に発表した。それによると、遊園地(テーマパークを含む)は、女子の5~9歳で3位、10~14歳で1位、男子の5~9歳で3位にランクインしている。しかし、男女とも15~19歳になるとランクから姿を消してしまう。男子は中学生になるとテレビゲームや映画が、女子は高校生になる頃にはSNSやカラオケが上位を占めるようになる。

 私が教鞭(きょうべん)をとっている大学で聞くと、学生たちは学費はもちろん、スマートフォンなどの購入やそれに伴う通信費、ファッションにお金がかかり、特別な場合を除き、テーマパークや遊園地はレジャーの候補地に挙がらないと言う。その理由は「1日のアルバイトで稼ぐ金額以上の出費となる」からだそうだ。

子育て世代は「安い、近い」を選択

あらかわ遊園の観覧車
あらかわ遊園の観覧車

 出費の多い子育て世代の行動にも変化が出始めている。2016年度、前橋市の遊園地「るなぱあく」の利用者が過去最多の約146万人となった。この施設は同市の中心部に1954年に開園。入園料は無料で、電動木馬など古い遊具を修理しながら使い続けている。メリーゴーランドなどの乗り物は1回の利用料が50円だ。

 同じように「安い・近い」がウリの東京都荒川区の「あらかわ遊園」も17年度の入園者数は約42万人。5年連続で増加し、最盛期だった70年代後半から80年代前半の約50万人に迫る勢いだ。

 人気のテーマパークや遊園地も入園料の高騰が進めば、若者はテレビゲームやSNSへ、子育て世代は安くて小さな子どもが楽しめる近くの施設へ…という流れを加速させる可能性がある。好調に見えても不安材料はあるのだ。

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40988 0 深読み 2018/08/26 05:20:00 2019/01/22 16:13:37 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180823-OYT8I50034-T.jpg?type=thumbnail

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