災害に負けるな、ローカル線

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鉄道と地域は運命共同体

2016年に開業100周年を迎えたJR木次線。「奥出雲おろち号」の出発を多くの地元の人たちが見送った。鉄道と地域は運命共同体だ
2016年に開業100周年を迎えたJR木次線。「奥出雲おろち号」の出発を多くの地元の人たちが見送った。鉄道と地域は運命共同体だ

 本格的な人口減少時代に突入した日本で、これから地域に新しい鉄道や路線をつくることは基本的に難しい。そう考えると、いまローカル線が走っている地域は、他の地域が持つことが難しい「資源」を持っていると言い換えることもできる。

 冒頭に紹介した木次線では、地元の劇団が車両内と駅舎で演劇を上演する「観劇列車」や、地元の食と酒を楽しむツアー、親子連れ対象の運転士体験などが次々と行われ、地域を盛り上げている。いずれも沿線住民が企画し、豪華な「観光列車」ではなく一般の車両を活用して工夫していることが特徴的だ。

 こうして鉄道を生かす動きは、各地で起こっている。私がまとめた2013年度のデータでは、JRをのぞく全国82の地域鉄道のうち6割近い49の鉄道が、前年度より乗客数を伸ばしていた。この傾向は現在も続いている。

 取材で全国を回ってみて、気付いたことがある。鉄道と地域は運命共同体であるということだ。定説として言われる「鉄道がなくなって栄えた地域はない」というのは、多くの地域に当てはまる。ローカル線を地域資源ととらえ、その資源を生かすかどうかは、地域次第なのだ。

 

プロフィル
田中 輝美(たなか・てるみ)
 ローカルジャーナリスト。島根県浜田市生まれ。大阪大学卒業。山陰中央新報社で記者をしながら、ふるさとで働く喜びに目覚める。2014年秋に退社し、独立。JR全路線の完全乗車を達成した「乗り鉄」でもあり、著書に『ローカル鉄道という希望 新しい地域再生、はじまる』(河出書房新社)などがある。近著に『関係人口をつくる 定住でも交流でもないローカルイノベーション』(木楽舎)。

 

『ローカル鉄道という希望 新しい地域再生、はじまる』(河出書房新社)
『ローカル鉄道という希望 新しい地域再生、はじまる』(河出書房新社)

 

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44449 0 深読み 2018/10/07 07:00:00 2019/01/22 16:15:14 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181005-OYT8I50024-T.jpg?type=thumbnail

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