「業界猛反対」のウーバーが活躍する小さな街

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なぜ「白タク」が可能なのか?

 改めて、制度について確認しておきたい。

 道路運送法では、有償で乗客を送迎するには、第2種免許を持った人が運転する緑ナンバーの車が必要だ。前述の公共交通空白地有償運送は、同法の「例外規定」だ。

 タクシーやバスなどの公共交通機関が少ない過疎地域で、NPO法人などが主体となって行う非営利活動なら、第二種免許を持っていない一般の人が運転する自家用車でも、客を乗せた運行が許されるのだ。

 旧丹後町地域では以前から同法人が、利用者の求めに応じて乗り合いで送迎する「デマンドバス」の運営委託を市から受けていた。公共交通に関する知識や経験も豊富で、参入するための実績も十分だった。

 運賃は、政府の通達で「当該地域におけるタクシーの上限運賃のおおむね2分の1の範囲内であること」とされている。「ささえ合い交通」の運賃は最初の1.5キロまでは480円、以降は1キロ当たり120円だ。通達の通り、地方のタクシー運賃の半額程度になっている。

ドライバーは「紹介制」、2年以上事故なし

 安全面に関しても配慮している。ドライバーを務めるボランティアは現在18人。ドライバーは「公募制」でなく、ボランティアが知人を直接勧誘しているそうだ。運転技術や人柄などを重視しているという。

 過疎地のため交通量が比較的少ないこともあり、スタートして2年余りたつが、1回も事故は起きていないという。また、仮に事故が起こっても、ボランティアが加入している対人対物無制限の保険から保険金が下りる。それでも対応しきれない部分は、法人が加入している団体保険で補完するという「万全の体制」をしいている。

 また、ボランティアは、早朝の勤務前に責任者によるアルコールチェックや健康状態のチェックを受けていることになっている。サービスに使う自家用車については半年に一度、定期点検を行っているそうだ。これらは法や政府の通達に基づいた対応ではあるが、筆者も安全対策として十分な対応を行っていると感じた。

住民に寄り添うということ

写真はイメージです
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 法人は利用者らの意見を聞き、日々事業を改善しているという。その中で新たに導入したサービスに「代理配車」がある。

 旧丹後町地域の住民の3分の1が65歳以上の高齢者。スマホを使えない人も多い。そこで、利用者に代わって「代理配車サポーター」が、電話を受けたらスマホで配車を依頼する仕組みを作り、16年9月から開始している。

 支払いも当初、クレジットカードのみでしかできなかったが、ウーバーが東南アジアで導入したシステムを活用、16年12月から現金決済も可能になった。代理配車と現金決済でサービスを利用するお年寄りがかなり増えたそうだ。

安いのに自力で運営!

 さらに、「ささえ合い交通」は、運営に必要な資金もほぼ自力で調達している。タクシーの半額程度の運賃にもかかわらず、市から受けたのは開始時の200万円の支援だけだ。以降は、アプリ使用料やガソリン代、団体の運営費を含め、すべて運賃収入の枠内で収めている。過疎地の“公共交通”としては稀有(けう)な例といえる。

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48355 0 深読み 2018/10/26 07:00:00 2018/10/26 07:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181025-OYT8I50004-T.jpg?type=thumbnail

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