年収1000万円超でも老後資金不足のナゼ

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年収1000万円…モデルケースを設定

画像はイメージです
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 住宅費と教育費の高い日本では、実はその二つだけで収入のかなりの部分を持っていかれるのだ。そのことに早く気づかなければならない。

 具体的にイメージしやすいように、世帯年収1000万円でモデルケースを設定してみたい。以前に深読みチャンネルで「都内新築マイホーム…平均世帯年収で買えるのか?」でも使用した、国土交通省や厚生労働省のデータを組み合わせて作成した。ちなみに総務省の「家計調査(家計収支編、2017年・速報値)」によると、「夫婦共働き世帯」の世帯収入は1か月60万8491円で、世帯年収は約730万円。1000万円の年収が恵まれていることがわかると思う。

 住宅を5000万円のローンを組んで購入。高校生と中学生の2人の子どもを共に私立に通わせているケースで考えてみる。

モデルケースでもすでにカツカツ

◆収入

 年収1000万円であれば、夏と冬のボーナスを含め、控除額によって差が出る可能性もあるが、手取りは750万円前後となる。ボーナス分を含んだ“1か月に使えるお金”は約62万円。

◆支出

 住宅ローンは頭金で1000万円を支払ったとして、残りの4000万円を25年返済(金利1%)だと、毎月の住居費は維持費なども含めて約16万円になる。

 子ども1人当たりの教育費は私立中学の場合で11万1000円、私立高校は約8万7000円(文部科学省「子供の学習費調査」2016年度)なので、中学生と高校生の子ども2人で月20万円程度の支出となる。

 住居費と教育費は毎月必ずかかる。62万円から、この二つの支出の合計35万8000円を引くと、残りは26万2000円。

 つまり、この26万2000円で家族の食費、光熱費、交通費、通信費などを捻出した上で、貯蓄もすることになる。

 総務省の調査では、2人以上の世帯(平均世帯人数3.41人)の水道光熱費の平均は月あたり約2万円、食費は約7万5000円。

 スマートフォンや携帯電話にかかる費用や交通費なども、ほぼ不可欠といえるだろう。交通・通信費の平均は約5万5000円。同じく、生活に欠かせない医療費や家事に使う消耗品、被服代などの合計は約3万5000円だ。

 これらを合計すると、生活維持に必要な平均的な出費は約18万5000円。

 日常生活に必要な支出を引いただけでも、残りは7万7000円である。

 明治安田生命が2016年に発表した、月の「夫婦それぞれのお小遣い平均額」は、男性が3万4950円、女性が2万4056円であるから月計約5万9000円。これを引くと残り1万8000円。

 支出はこの他にも子ども2人のお小遣い、生命保険や火災保険、車のローン、家族旅行(年間で50万から100万円)などがあるだろう。これらは残りの1万8000円でやりくりしなければならないのだ。

 平均よりも上の年収を稼いでいて、本人は贅沢をしているつもりがなくても家計はカツカツ。もしくは赤字となるのだ。典型的な年収1000万円だけど“()まらん家計”パターンとも言える。

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無断転載禁止
48955 0 深読み 2018/11/12 14:30:00 2019/01/22 16:16:54 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181109-OYT8I50063-T.jpg?type=thumbnail

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