駅、大学、自治体…名前をバタバタ変えたがるワケ
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公立大学法人「首都大学東京」(本部・東京都八王子市)は、大学名を2020年4月から東京都立大学に変更すると発表した。京急電鉄(東京都港区)も産業道路駅(川崎市)など複数の駅名変更を決め、小中学生からアイデアを募った。兵庫県篠山市は住民投票を経て、市名を「丹波篠山市」に変更する。なぜ、ここにきて名前の変更が相次いでいるのか。PRプロデューサーの殿村美樹氏がその背景を読み解く。
バタバタ相次ぐ名前の変更
2018年もあと1か月となりました。今年も様々な出来事がありましたが、PRの専門家としては、駅名、大学名、地名などの公共性の高い名前を変更する動きが相次いだことが印象的でした。
名前の変更そのものは、決して珍しいことではありません。むしろ、商品名やサービス名はニーズの変化に応じて変わることが多くあり、ネーミングとデザインのリニューアルは重要なマーケティング戦略の一つと言えます。
ただ、市町村、駅、大学といった公共性が高く、地域の暮らしに溶け込んでいる名前というのは簡単に変更に踏み切ることはできません。地域全体のイメージに影響を及ぼしてしまうからです。
ところが、首都大学東京は今年8月、20年に元の校名である「東京都立大」に戻すと発表しました。
9月には京急電鉄が創立120年記念事業として、なんと全72駅の過半数に及ぶ46駅の名称を来春変更すると発表。10月にアイデアの公募を締め切っています。
兵庫県篠山市の市名を「丹波篠山市」に変えるかどうかが問われた住民投票は11月18日投開票され、「変更賛成」が過半数を占めました。
このほかにも、19年4月から、京都学園大(京都市)が「京都先端科学大」、広島文教女子大(広島市)は共学化に合わせて「広島文教大」、岐阜経済大(岐阜県大垣市)は「岐阜協立大」へ、それぞれ大学名の変更を決めています。
長野県中野市は今年3月、「信州中野市」への市名変更について検討を始めました。
なぜ、ここにきて、名前を変更する動きが活発になっているのでしょうか?
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