長距離界席巻…ナイキ厚底は“魔法のシューズ”か

スクラップは会員限定です

メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

どうなるシューズメーカーの勢力図

今年10月13日、東京都立川市で行われた箱根駅伝の予選会。例年以上に選手が履くシューズに注目が集まっている
今年10月13日、東京都立川市で行われた箱根駅伝の予選会。例年以上に選手が履くシューズに注目が集まっている

 かつてIAAF(国際陸上競技連盟)のルールに「バネを使ってはいけない」という条文があったこともあり、一部では「ドーピングシューズでは?」という声も挙がっている。2008年の北京五輪で「高速水着」として注目され、その後、国際大会での着用が認められなくなった「レーザーレーサー」の一件を思い出す人もいるかもしれない。しかし、ナイキは生産段階で、IAAFのチェックを受けており、現状は問題ないと見ていいだろう。他メーカーを履いていた選手も厚底シューズに興味を示しており、ナイキに履き替えたトップ選手も出てきている。

森保一・サッカー日本代表監督の恩師が語る「今西和男チルドレン」の群像

 男子マラソンの世界記録は2007年のベルリンでハイレ・ゲブレシラシエ(エチオピア)が2時間4分26秒をマークしてから、10年以上もアディダスを履く選手たちが保持してきた(4回にわたり記録を更新)。

 それが、今年9月のベルリンでナイキを履く怪物に大きく塗り替えられた。しかも、ベルリンでは、アディダスの看板ランナーである元世界記録保持者のウィルソン・キプサング(ケニア)ですら勝負にならなかった。世界のマラソン界はナイキの「1強」状態になりつつある。

 その中で、シューズメーカーのニューバランスは、厚底に対抗するかのように、伝説のシューズ職人・三村仁司氏が“薄底”の「NBハンゾーV2」を開発(同モデルは神野大地が使用)。長年、日本代表ランナーを支えてきたアシックスは、今夏のアジア大会で金メダルを獲得した井上大仁(MHPS)をサポートしており、追撃の構えを見せている。

 国内のシェア(占有率)争いはどうなっていくのだろうか。2020年東京五輪の代表選考会として、来年9月15日に開催されるMGC(マラソングランドチャンピオンシップ)は、シューズメーカーの戦いからも目が離せない。

プロフィル
酒井 政人( さかい・まさと
 スポーツライター。1977年、愛知県生まれ。大学1年生の時に箱根駅伝に出場した経験を生かして、陸上競技・ランニングを中心に取材、雑誌やネットメディアで記事を執筆している。著書に『新・箱根駅伝 5区短縮で変わる勢力図』(2016年、角川新書)、『箱根駅伝ノート』(17年、KKベストセラーズ)などがある。

『箱根駅伝ノート』(KKベストセラーズ)
『箱根駅伝ノート』(KKベストセラーズ)


1

2

3

4

スクラップは会員限定です

使い方
「深読み」の最新記事一覧
56590 0 深読み 2018/12/02 07:00:00 2018/12/02 07:00:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181130-OYT8I50053-T.jpg?type=thumbnail

ピックアップ

読売新聞購読申し込みキャンペーン

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)