睡眠ビジネス活況…それでも眠れない日本人のナゼ

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世界で最も眠らない国民

画像はイメージです
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 日本人は、5人に1人が睡眠に問題を抱えていると言われています。

 OECD(経済協力開発機構)が14年に発表した世界29か国の男女(15~64歳)の平均睡眠時間調査によると、日本人の睡眠時間は7時間43分。韓国の7時間41分についでワースト2位という結果でした。18年にはさらに減って7時間22分となり、ついに韓国を抜いて、世界でもっとも眠らない国になってしまいました。

 それでも、睡眠時間が足りているなら問題はないでしょう。よく「何時間眠ればいいのか」と最適な睡眠時間が話題になりますが、年齢や性別の違いを含め、個人差があります。子どもに必要な睡眠時間は大人よりも長くなりますし、年齢を重ねるにつれて睡眠時間は短くなる傾向があります。

 02年の米国における調査では、健康に支障をきたさない成人の睡眠時間は、6時間30分から8時間未満であると判明しており、日本での調査でも7時間という結果が出ています。一般的に、日中に眠気を感じず、意欲的に過ごせているなら、その人にとって適切な睡眠時間をとれているといっていいでしょう。

 では実態はどうなのでしょうか。よりリアルな調査結果を厚生労働省が示しています。20歳以上の男女を対象に、17年11月に実施した「国民健康・栄養調査」によれば、1日の平均睡眠時間は6時間以上7時間未満の割合が最も高く、働き盛りの40代では、6時間未満しかとれていない人が男性で48.5%、女性は半数以上の52.4%という結果でした。

睡眠で休養が十分にとれていない人の割合の年次比較(2017年国民健康・栄養調査より作成)
睡眠で休養が十分にとれていない人の割合の年次比較(2017年国民健康・栄養調査より作成)

 「ここ1か月間、あなたは睡眠で休養が充分とれていますか」という問いに対する回答の年次比較をみると、平均20.2%が十分な休養を取れておらず、その数は増加傾向にあることがわかります。特に40代での増加が印象的です。こうした結果を踏まえ、厚生労働省は「40歳代で睡眠の状況に課題がある」としています。

 日本人は、睡眠時間が足りていないという現実が明らかになっているのです。

体と経済に与えるダメージ

 17年には「睡眠負債」というフレーズが流行語大賞にノミネートされ、注目を集めました。統計を見ただけで働き盛りが疲れ切っているのが分かると思います。改めて「自分も当てはまる」と感じた人たちが多かったのではないでしょうか。

 16年の米国ランド研究所の調査では、日本の睡眠不足による経済損失が年間約15兆円に相当すると発表されました。日本大学医学部の内山真教授の調査では、勤務中の眠気による作業効率の低下や欠勤、交通事故などの損失を合計すると約3兆4690億円に達しています。

 慢性的に睡眠不足の脳は、お酒を飲んで軽く(めい)(てい)している状態に等しいと言われています。酔った状態で勉強しても覚えられないというのは理解できる人も多いはず。仕事をすれば重大なミスも増えますし、そんな人に人命に関わる重要な仕事を任せようとは思わないでしょう。

 

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