スバリスト待望「レガシィ」ワゴン復活はあるか?

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「e-BOXER」の可能性

レガシィアウトバック
レガシィアウトバック

 こうしてみると、比較的手ごろな価格で、4輪駆動の大柄なステーションワゴンといえば、レガシィしかなくなってくる。

 現行レガシィに残されたアウトバックは、2.5リットルの自然吸気ガソリンエンジンのみの設定だ。かつてのツーリングワゴンで人気を得たターボエンジンは設定されていない。レガシィワゴンといえば、やはり、ターボエンジンというスバリストも多いだろう。

 一方で、燃費性能を考えると高出力型のターボエンジンは敬遠され、姿を消しつつある。

 それに代えて、有力なのが電動化だ。将来、クルマは電動化の道を進まざるを得ない。この分野でやや出遅れた感のあるスバルも、今年モデルチェンジを行った新型フォレスターで電動補助に注力し始めた。

 先にXVで採用された水平対向エンジンにモーターを組み合わせたパワートレイン「e-BOXER」は、あまり宣伝もされず、販売に力が注がれなかった印象がある。しかし、新型フォレスターでは重要な動力源の一つとされた。

 燃費を向上させにくい水平対向エンジンの改善も進み、なおかつ、胸のすく走りを実現する動力に育つ可能性を感じさせる。

電気自動車で進化する

レガシィワゴンの後継レヴォーグ
レガシィワゴンの後継レヴォーグ

 ただ、スバルは現状では、まだモーター利用が必ずしも上手とは言えない。

 新型フォレスターの場合、モーター走行を採用しようとするあまり、エンジンを始動した際の振動が大きく、上質さに欠けるところが気になる。

 水平対向エンジンとモーターの組み合わせを成熟させ、より洗練させることができたとき、レガシィのツーリングワゴンが復活することになれば、歓迎する愛好家は少なくないのではないか。

 電気自動車(EV)として生まれ変わることができれば、水平対向エンジンと4輪駆動を生かした走行性能を、さらに進化させることができる。EVは、水平対向エンジンをより低重心にすることができ、なおかつモーターはエンジンより緻密に駆動力の制御が可能になるからだ。

 スバルは11月中旬、米国で同社初となるプラグインハイブリッド車を発表した。スバルが目指す「安心と(たの)しさ」の両立は電動化によって可能となる。レガシィツーリングワゴンの復活の鍵も電動化が握っている。

 安心とは、安全だけでなく「スバルに乗り続けていい」というメーカーの将来に対する信頼も含んでいる。

 

プロフィル
御堀 直嗣(みほり・なおつぐ)
 1955年、東京都生まれ。玉川大工学部卒。大学卒業後はレースでも活躍し、その後、フリーのモータージャーナリストに。現在、日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員を務める。日本EVクラブ副代表としてEVや環境・エネルギー分野に詳しい。趣味は、読書と、週1回の乗馬。新著に「スバルデザイン」(三樹書房)がある。

『スバルデザイン』(三樹書房)
『スバルデザイン』(三樹書房)

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無断転載禁止
53747 0 深読み 2018/12/08 05:55:00 2019/01/22 16:17:14 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181206-OYT8I50020-T.jpg?type=thumbnail

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