所見を盗用?先生も通知表に「うんざり」のワケ

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「指導要録」と「通知表」の違い

(画像はイメージ)
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 指導要録と通知表の内容は共通する部分が多いが、実際はその性質や役割に大きな違いがある。その違いを理解せず、文書作成ソフトを活用すれば、大きな落とし穴にはまることになる。

 簡単に言えば、指導要録は単なる記録だ。児童生徒の個人の記録ではあるが、子どもたちに向けて書かれるのではない。内容も開示請求がされない限り、本人の目に触れることがない。

 それでも教師は、誠心誠意、心を込めて本人のために指導要録を作成するが、あくまで記録・情報であることには変わりはない。

通知表は「手紙」

 一方、通知表は単なる記録ではない。教師から児童生徒、そして、保護者に向けた大切なメッセージだ。受け取る側の子どもたちや保護者は、通知表が教師からの心のこもった手紙であることを期待している。作り手の教師が忘れてはいけない点だ。

 もちろん、大半の教師はその理解を持っているはずだが、しかし、指導要録とのデータ共有やソフト利用といった作業の中で、通知表がついつい温かみのあるメッセージから無機質な記録へと変質してしまったケースも多い。

 「手書きではない所見はなんとなく寂しい」(小学2年生の母親)

 「どの子にでも当てはまるような内容のコメントになっている」(小学5年生の父親)

 プリンターで打ち出された通知表に、保護者や子どもたちがこんな印象を受けるのは、通知表にあるべきメッセージ性を失っているからではないだろうか。

 教師の多忙化に対し、保護者も一定の理解を示しながら、やはり所見欄が手書きではないことに、残念な気持ちになっているのであろう。

 それが、「インターネットに氾濫する所見の例文を“盗用”している」などという疑いを抱かれ、教師に対する不信感につながっているのだと思う。

 だからこそ、教師は所見欄に記入する内容に細心の注意を払うようになるし、子どもたち一人ひとりに向けて、その子にふさわしい個別のメッセージを書く手間が生まれる。

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55230 0 深読み 2018/12/20 07:20:00 2019/01/22 16:17:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20181219-OYT8I50003-T.jpg?type=thumbnail

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