メモ入力
-最大400文字まで
完了しました
“うんざり感”を解消する方法

教師たちが通知表に抱く“うんざり感”を解消する方法はあるだろうか?
【行政や校長の問題】
担任の教師が、オリジナルのメッセージを入れたくても、手書きで仕上げたいと考えても、もはや、行政や管理職の決めた電子化システムがそれを許さない場合もある。
通知表のスタイルは本来自由だ。子どもたち、保護者、家庭との情報共有化のツールは、日常の連絡帳、面談、通知表など多様であって良いはずだ。
子どもたちの克服すべき課題、褒めたたえるべき成長や努力、家庭との協力のため、通知表のスタイルにもっと創意工夫が求められる。
【保護者の理解】
各教科の成績を含め子どもを評価するのは、通知表がすべてであるはずがない。
通知表は、児童生徒の様子を家庭に伝えるツールの一つにすぎない。通知表1枚に子どもたちのすべてを収めるには限界がある。
それでも、誠意ある教師は、前述のように日常的に、面談や連絡帳などを通して情報の共有に努めている。通知表に対する保護者と担任の相互理解が求められる。
【教師に求められること】

通知表の電子化が進む中で、すべての通知表を手書きで仕上げている教師もいる。
所見欄のない通知表の空白に一言コメントを添える教師もいる。
「子どもたち一人ひとりの顔を思い浮かべ、改めてそれぞれの良いところを探している」。こんな風に通知表に向き合うベテラン教師もいる。
事務作業や的外れなクレームに追われる教師から“うんざり感”を取り除かなければならない。そして、もっと子どもたちと向き合う時間を確保しなければならない。
通知表の所見を書く作業は、教師が求めている「子どもたちと向き合う時間」であることを忘れてはならない。

プロフィル
近田 直人(
こんだ・なおと
)
1962年、大阪府八尾市生まれ。筑波大卒業後、体育教師として大阪府内の公立高校で教鞭をとる。2015年に退職後、「
こんだ直人教育研究所
」を設立。教育コンサルタントとして講演、研修、セミナーなどを行っているほか、生徒や保護者向けに学校生活の悩みなどの相談に応じている。著書に「自慢の先生に、なってやろう!~ラグビー先生の本音教育論~」(ザメディアジョン)



