日産は「ゴーン式経営」から卒業できるか?

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電池事業も売却……

1月に発売された日産「リーフ」の上位モデル(1月、横浜市内で)
1月に発売された日産「リーフ」の上位モデル(1月、横浜市内で)

 さらに、NECとの合弁で、EVの重要なモジュール(部品)である車載用電池を生産していた子会社「オートモーティブエナジーサプライ(AESC)」を、今年1月末、中国の再生可能エネルギー事業者「エンビジョングループ」に売却した。

 提携するルノーは、EV向けの電池を韓国の大手メーカーから調達しているとされる。自社向けに絞って少量生産するより、韓国のメーカーからの一括調達で「規模の経済」が働き、価格を下げられると考えたのだろう。この動きにも、ゴーン被告の意向は影響していていたはずだ。

 電池の技術が今後、EVの開発を進めるうえで、より重要になるのは間違いないだろう。AESCが持っていた電池の研究開発機能を手放したことで、EVの展開でも他社に水をあけられる可能性がある。AESCの売却は企業として短期の利益だけを重視し、長期の利益をあまり考えていないようにも見受けられる。

では先行も……

 それでも早い時期に本格的EV「リーフ」を開発、販売したメーカーであり、EVの販売に関しては、ライバルのトヨタよりも先を進んでいるように見える。

 しかし、トヨタは電池をEVのカギとなる技術と捉え、自社で研究開発を進めてきた。さらに1月、米テスラなどに電池を供給するパナソニックと合弁で、電池開発の新会社を20年末までに設立すると発表。次世代の電池といわれる「全固体電池」などの開発のスピードを上げ、コアコンピタンス(競合他社にまねできないハイレベルな技術や能力)を確立しようと考えているようだ。

 EVの構造自体は、内燃機関を持つエンジン車に比べればはるかに単純で、組み立ても簡単だと言われている。仮に、ゴーン被告の経営方針がこのまま継続された場合、日産は競争力のあるEVのモジュール(部品)を開発する技術力が低下してしまい、いずれ、単なる「EV組み立てメーカー」に成り下がって、存在感を失ってしまうのではないだろうか。

 

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441654 0 深読み 2019/02/14 07:00:00 2019/02/14 12:01:17 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20190207-OYT8I50046-T.jpg?type=thumbnail

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