「離脱」企業続出…Tポイントに何が起こったか

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消費者の動向

写真はイメージです
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 ポイント運営各社の競争が激化し、世の中に様々なポイントサービスが普及したことで、複数のポイントを使い分ける消費者が増えています。「ポイ活」とは、利用者がポイントを効率よく貯めて節約に役立てる活動を指すのですが、こうした動きは、既存の共通ポイントにとっては、価値低下につながる要因にもなりえます。

 例えば、複数のポイントを使い分ける利用者が、ある特定の店舗でしかTポイントを使わないようになったら、他のTポイント加盟企業との相互送客にはつながらなくなります。運営会社も限定的な購買データしか得ることができなくなり、顧客ニーズを総合的に把握することが難しくなります。同じデータを保有する企業が増えて、価値が低下するという指摘もあります。

加盟企業の動向

 このように共通ポイントサービスが「曲がり角」を迎える中で、最も苦境を伝えられるのが、この分野の代表格とも言えるTポイントの陣営なのです。冒頭にも書いたように、最近は加盟企業の離脱や離脱表明の動きが目立っています。その「方向性」は大きく三つに分けられます。

(1)自社独自ポイントへの「回帰」

 百貨店大手の三越伊勢丹はTポイントから離脱し、同グループが提供するエムアイカードやエムアイポイントの利便性を高め、カード事業の拡大や顧客満足度の向上につなげようとしています。カフェチェーン大手のドトールコーヒーも、Tポイントと自社のドトールバリューカードというポイント制の“二本立て”を改め、後者に一本化しています。

(2)他のポイントへの乗り換え

 スポーツ用品店大手のアルペンは、Tポイントを離脱して、楽天スーパーポイントに加盟することを決めました。ポイントプログラムのほかに、クレジットカード、EC、施設予約など、多くのプラットフォームを持つ楽天と提携することが、顧客ニーズを把握し、利便性の高いサービス提供につながると判断したようです。

 ソフトバンクとヤフーは、これまで一部サービスの特典として期間限定のTポイントを付与するなど「Tポイント陣営」でしたが、PayPayのスタート後は、通販サイト「Yahoo!ショッピング」で付与するポイントをPayPayのポイントに切り替えるなど、PayPay経由でポイントを付与する方向に軸足を移しています。

(3)「マルチポイント」化の推進

 外食チェーン大手の「すかいらーく」は、これまで導入していたTポイントに加え、楽天スーパーポイントとdポイントを店舗で使えるようにしました。コンビニ大手のファミマも同様の動きを見せています。複数のポイントを使い分ける消費者側に対応するものですが、これらも独占状態を離れるという意味で「離脱」に当たると言えます。

 企業がTポイントから「離脱」する一因とされるのが、顧客データをめぐる不満感です。加盟各社を通じて集めたデータを管理するのはCCCで、加盟社側が利用できるデータは限定的なものとされます。より詳細で広範囲なデータ利用を望むなら、原則として、CCCに利用料を払う必要があります。

 

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502204 0 深読み 2019/03/23 07:00:00 2019/03/25 09:33:53 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/03/20190322-OYT8I50000-T.jpg?type=thumbnail

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