「学校に行きたくない」子どもが打ち明けられぬ悩み

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一人で悩む子を救う方法

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 いじめ以外の理由も含め、毎年300人以上の児童生徒たちが、青春のまっただ中で自らの人生に幕を下ろしている。私たちがまず考えなければならないのは、悩みを抱える彼ら彼女らに、どうやって救いの手を差し伸べるかだ。

 特別な知識や経験がなくてもできることはある。相手の話を聞くことだ。すでに指摘したように、「孤独とどう向きうか」が自殺のリスクに影響する可能性がある。悩みや苦しみを打ち明けてはくれないが、何かが以前と違う――。身近な子どもや若者のそんな様子が気になったら、まずは、さりげなく接触を図り、どんな中身でも話を聞いてあげてほしい。

 「良いアドバイスをしなくては」などと気負う必要はない。話を聞いてもらえるだけで、死ぬことを考えている子どもや若者が「人間は分かり合える」と少しでも思えるようになる可能性があるのだ。その上でもし、より専門的な相談を受けたいと望んでいる様子なら、気軽に相談しやすい先を教えてあげるといい。文末に例を示したので参考にしていただきたい。

子どもが心を開くとき

 「自分の何がダメか、怖くて聞けない」「こんな毎日が続くなら死にたい」「押しつぶされそう」……。こうした声を、子どもや若者たちは自身の内側に向けて発するばかりで、周囲が気づくことはほとんどない。過去の話も含めて、若者たちの深刻な叫びやトラウマの苦しみに触れることができたのは、とても意味のあることだと考えている。

 いじめ防止対策推進法の施行から5年が過ぎ、超党派の国会議員による改正を目指す動きがあるが、取りまとめは難航している。いじめを放置した教員を懲戒処分とするなどの案が教育界の反対で削除され、いじめで自殺した児童生徒の遺族たちが強く反発したことなどが背景にある。

 今の学校教育のあり方に、見直すべき点があるのかもしれない。もし、子どもが学校に行くのを嫌がったら、無理に行かせようとせず、まず「どうしたい?」と聞いてあげてほしい。その答えに静かに耳を傾け、次の行動を子どもに主体的に選ばせてあげることが、心を開くきっかけになると考えている。

◇相談先の例

<電話>

よりそいホットライン
0120-279-338(フリーダイヤル、24時間対応、年中無休)

いのちと暮らしの相談ナビ
(インターネット上で悩みや状況、住まいの地区別に相談先を検索できる)

<チャット>

生きづらびっと(よりそいチャット)

プロフィル
児玉渚( こだま・なぎさ
 日本財団公益事業部国内事業開発チーム。「 日本財団いのち支える自殺対策プロジェクト 」「若年女性の生きづらさ」の担当として携わる。

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