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    生活

    キラキラネームは終わった? 2015年の名付け動向を振り返る

    京都文教大学 人間学研究所長 小林 康正
     生まれてくる子供にいろいろな思いをこめて、悩みに悩んでつける名前。古くは「悪魔」と名付けようとして、役所に却下された例も。近年では「オンリーワン」であれと、「キラキラネーム」といわれる個性的な名前が流行している。また、ネット上では「ぴかちゅう」や「ぷぅ」などの信じがたい名前も話題に。「マタニティーハイ」とか「ペットみたい」と 揶揄 ( やゆ ) されたり、就職に不利なのでは?という声もある。中には子供自ら改名を求める裁判を起こすケースもあるという。名付け文化に詳しい京都文教大学 人間学研究所長の小林康正氏が、2015年の名付け動向を振り返る。

    和風の名前が復権するって、ホント?

    • 今年流行した名前は?(写真はイメージ)
      今年流行した名前は?(写真はイメージ)

     今年も、名前の人気ランキングが発表された。毎年の恒例行事となった感があるが、そのたびに話題になるのがいわゆるキラキラネームだ。読めないとか奇抜だとか、否定的なコメントを聞かされることが多いのだが、今年はちょっと様子が違うようだ。

     たとえば、「女の赤ちゃんの名前に大変化が起きる 和風が多くなり、人気なかった『子』も復活」というタイトルの記事(J―CASTニュース11月14日)だ。事実だとすれば、名前の過激化を憂うる多くのネット民にとって朗報だが、はたして本当だろうか?

     この記事のネタ元となっているのは、新手のクックパッドベビー(料理レシピコミュニティーサイト・クックパッドの子会社)の調査と分析である。それによると、ランキング10位以内の約半数が入れ替わり、1位が「さくら」と「莉子(りこ)」、3位は「(あおい)」と和風の名前が人気を集めているという。ベストテンに「子」が入るのは、2010年の調査開始以来初めてだという。

     担当者は、キラキラネームへの世間的な揺り戻しが起き、グローバルな世界になっている中で自分は日本人だということを自覚し、日本ならではの名前を付けたいと考えるようになったからだと見ているのだという。さらにこれからも日本人らしい名前や「子」が付く名前が増えると予想している。

     キラキラネーム批判のかしましさや昨今の「日本、スゴイ!!」状況を考えると、なるほど理屈にあったような話ではある。ただ、ここ10年ほど名付けに注目してきた者からすると、()に落ちない点も残る。そこで私なりにデータを点検してみたいのだが、結果が詳しくは公開されていないので、クックパッドベビー以外のデータで確かめることにする。

     命名データを集積してきた代表格は、明治安田生命と妊娠・出産・育児のポータルサイト、たまひよ(ベネッセホールディングス)である。明治安田生命が100年以上にわたる長期のデータを収集してきたのに対し、たまひよは1990年代半ばから大々的にデータを集積し、現在の名付けに大きな影響を与えてきた。前者が老舗だとすれば、後者は畢竟(ひっきょう)、命名データのトップカンパニーといえる。幸いなことに、両者ともに10年以上にわたるデータを詳細に公開してくれているので、これで「大変化説」を検証してみよう。

     

     

    2015年12月16日 15時43分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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