トランプ大統領はなぜメディアと対立するのか

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 トランプ米大統領とメディアの対立がますます先鋭化している。大統領就任前から記者会見よりもツイッターによる発信を重視、自分の気に入らない報道をするメディアを「フェイク(偽)ニュースだ」と切って捨てる姿はある種、異様ですらある。就任から100日間は「ハネムーン」と言われ、野党もメディアも厳しい批判は手控えるものだが、トランプ政権とメディアの間にそんな甘い雰囲気はない。それは、なぜなのか。住友商事グローバルリサーチのシニアアナリスト・足立正彦さんに解説してもらった。

止まらないツイッター投稿

ホワイトハウスで記者会見に臨むトランプ米大統領(ロイター)
ホワイトハウスで記者会見に臨むトランプ米大統領(ロイター)

 「オバマ大統領は大統領選直前の10月に私の電話を盗聴していた」。トランプ大統領は3月4日、ツイッターにこう書き込んだ。根拠は何も示しておらず、オバマ氏サイドは完全否定した。メディアに対する攻撃も止まらない。2月24日には以下のつぶやきを投稿した。

 「偽ニュースメディアは真実を知りながら報道しない。わが国にとって大きな危険だ。()ちたニューヨーク・タイムズは、もはやお笑い(ぐさ)。CNNも同じ。何と悲しいことだ」

 トランプ政権とメディアとの対立は、政権発足後ますます激化している。メディアには権力を監視するという役割が求められるため、もともと権力者との間には緊張関係があるのが普通である。だが、歴代政権はメディアのそうした役割を理解し、時にはメディアの力を利用することで政権の実績アピールに努めてきた。トランプ政権のように徹底したメディア批判を繰り広げ、政権発足後もそうした姿勢をエスカレートさせる政権は、現代米国政治において、他にほとんど例がない。

 トランプ大統領がメディア攻撃の手を緩めないのは、二つの理由がある。一つは、最側近であるスティーブン・バノン大統領上級顧問・首席戦略官の影響。もう一つはトランプ大統領のツイッターはフォロワーが2600万人を数え、トランプ氏自身が巨大なメディア並みの影響力を持っていることである。そこに政権とロシアの不透明な関係が影を落とし、真相を追及しようとするメディアとの間で対立が生まれるという構図だ。

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