世界の「怪物」を釣る!…怪魚ハンターの挑戦

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 世界各地で巨大淡水魚を次々と釣り上げ、「怪魚ハンター」と呼ばれる日本人の青年がいる。富山県高岡市在住の小塚拓矢さん(31)だ。その軌跡と怪魚釣りのノウハウを『怪魚を釣る』(インターナショナル新書)にまとめ、このほど、集英社インターナショナルから出版した。小塚さんの定義する怪魚とは、「体長1メートル、もしくは体重10キロに成長する巨大淡水魚」のこと。なぜ、怪魚釣りなのか。きっかけや魅力、今後の目標などについて小塚さんに聞いた。

ついに釣り上げたコンゴ川の怪物「ムベンガ」

「ムベンガ」を釣り上げた小塚拓矢さん
「ムベンガ」を釣り上げた小塚拓矢さん

 アフリカ・コンゴ川で釣りをしていた2009年8月25日の午後1時ごろ。「体でも洗おう」と、小塚さんは岸辺に寄せていたカヌーから立ち上がった。その瞬間、突然、カヌーに立てかけてあった釣り竿(ざお)のリールが「ジジジジジジー!」と大きな音をたてて逆回転し、巻かれていた釣り糸がものすごいスピードで引きずり出されていった。

 竿は2.4メートルのライギョ用のカーボン製、リールもライギョ用のもの。淡水魚用の道具として、当時の日本で用意できる最も強力な道具だった。エサは30センチほどの生きたナマズ。80キロの重さに耐えられる釣り糸を使い、リールに100メートル巻き込んでいた。が、魚がかかった瞬間、糸は猛烈な勢いで引き出され、巻かれた糸はみるみるうちに少なくなっていった。リールから糸がなくなれば、糸は一直線に張られ、切られてしまう。それを避けるため、雇っていた現地の人に「カヌーを出せ! 急げ!」と大声を出していた。

 夢中だったため途中の記憶は飛んでいるが、格闘していた時間は15分ぐらいだった。魚は、想像以上に大きかった。体長1.42メートル、体重約40キロ。これまでに釣り上げた怪魚の中で、最も困難を極めた大物。魚というよりは、鋭い牙が猛獣を思わせるコンゴ川の怪物、「ムベンガ」だった。

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