なぜ会社の研修は役に立たないと言われるのか?
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新入社員研修、ビジネスマナー研修、シニア研修、ハラスメント防止研修……。日々の業務が忙しいのに、なぜか増え続ける研修の数々。思わず、「この研修って必要なの?」とこぼしたくなることも。なぜ研修は役に立たないと思われてしまうのか。トヨタ自動車、NTT、野村証券などの有名企業で研修を実施してきた人材コンサルタントの真田茂人氏が、その理由と対策を解説する。
研修は役に立たない?
その名前を聞けばだれでも知っているであろう、とある有名企業の管理職研修の時のことです。テーマは「自律型人材の育成」。
最近では、管理職といえども、プレーングマネジャーが大半なので、自分の成果を上げることに必死で、部下育成への意識が希薄な人が多いのです。
日本を代表する大企業の管理職ですから、皆さん優秀であることは間違いありません。
しかし、研修が始まると、すぐにスマホをもって教室を出て行ったり、講義に集中していなかったりする人もいます。
正直、受講態度があまり良くないのです。そこで、最初の休憩時間にそんな受講者に声をかけて聞いてみました。
「実は、今大きな商談を動かしているので、ちょっと、大変なんですよ」
「私たちが若手の頃は、上司が手をかけなくても自分で成長していたと思うんですよ。先生が言うことは正論だと思いますけれど、現場で本当に役に立ちますかね?」
「私の持論ですけれど、そもそも研修では人を育てられないと思います」
残念ながら、「研修」と聞いて、「わぁ、楽しみ!」と言う人はめったにいません。多くの人は「研修かぁ、この忙しいのに……」と少し
それゆえに、「研修なんて役に立たないよ」「時間の無駄じゃないか」と言う人もいます。
会社の研修が役に立たないと思われてしまう理由として、主な原因が二つ考えられます。ここでは、その原因と対策を考えてみましょう。
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