アディダス撤退に見るゴルフ用具市場の地殻変動

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 スポーツ用品世界2位の独アディダスグループは5月10日、傘下のテーラーメイドゴルフを、米投資ファンドのKPSキャピタル・パートナーズに4億2500万ドル(約468億円)で売却することで合意したと発表した。昨年は世界最大のスポーツメーカー、米ナイキが、ウェアやシューズ類を除くゴルフ用具事業から撤退したばかり。スポーツ用具界の2強が相次いでゴルフ用具から手を引くのはなぜなのか。

テーラーメイドは世界のトップ選手を抱えている

 2017年4月9日、米ジョージア州オーガスタ・ナショナルGCで行われた男子ゴルフのマスターズ・トーナメント最終日。プレーオフにまでもつれ込んだ優勝争いを演じたセルヒオ・ガルシア(スペイン)とジャスティン・ローズ(英)が手にしていたのは、ともにテーラーメイドのクラブだった。世界で最も注目を集めるメジャー初戦は、メーカーにとっては自社製品の最大のPRの場。この春、最も成功を収めたのが同社だった。

 さらにテーラーメイドは5月9日、世界ランキング2位のロリー・マキロイ(英)と、10年総額1億ドル(約110億円)とも言われる用具使用契約を結んだことを発表した。世界ランキング1位のダスティン・ジョンソン(米)、3位のジェーソン・デー(豪)と合わせ、世界トップ3をすべて同社が抱えることになる。今季からタイガー・ウッズ(米)とも契約しており、まさにゴルフ界を席巻する勢いだ。

 そのスーパーブランドを、アディダスは惜しげもなく手放した。

 カスパー・ローステッド最高経営責任者(CEO)は、「長期的な戦略として、中核事業であるフットウェア(靴)とアパレル(衣料品)に集中する」と説明。ゴルフ部門は今後、シューズやウェアを中心に、現有するアディダスゴルフのブランドで展開する方針だ。

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