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    経済

    店舗大刷新のセブン 挑む70万円のカベ

    店舗経営コンサルタント 佐藤昌司

    新レイアウトで日販3~4万円押し上げか

     セブンは、売上高、店舗数とも業界トップで、国内店舗数は2万店舗に迫ろうとしている。ただ、出店のペースは以前に比べて鈍化しており、1店当たりの収益性を高める戦略に軸足を移しつつあるように見える。

    • イートインの充実を図るファミリーマート
      イートインの充実を図るファミリーマート

     セブンの全店ベースの平均日販(1日当たりの平均売上高)は、長らく60万円台で推移しており、17年2月期は65万7000円だった。同業他社より10万円程度多いとは言え、なかなか「70万円の壁」を越えられないのが実情だ。セブンでは、店舗レイアウトの刷新が日販を3~4万円押し上げる効果があると見ており、期待通りの効果が得られれば、いよいよ「70万円超え」が視野に入ることになる。

     一方、セブンを追随するファミマグループとローソングループも手をこまねいているわけではない。ファミマは昨年、サークルKサンクス(CKS)と経営統合したことで店舗数が一気に増加した。国内店舗数は約1万8000店舗(17年2月末現在)になり、セブンとの差は約1300店にまで縮まった。16年度の平均日販は、ファミマが52万2000円、CKSは42万5000円。17年度は、日販で劣るCKSの約2600店舗をファミマに転換する一方、不採算店舗は閉鎖する方針で、全体では400店超が減る見込みだ。18年8月末までにブランド転換を完了し、日販を引き上げたい考えだ。

     ローソングループの国内店舗数は約1万3000店(17年2月末現在)。17年度はスリーエフなど提携先のコンビニ約400店のローソンへの看板替えを含めて、900店舗の純増を見込んでいる。これは、セブンの純増数(700店舗)を上回る計画で、先行するセブンやファミマとの差を縮めたい考えだ。17年2月期の平均日販は54万円で、21年度までに60万円を達成する目標を掲げている。

     セブンが「新レイアウト効果」でファミマ、ローソンを突き放すのか。それとも、業界再編を図るファミマ、ローソンがセブンに肉薄するのか。他業界も巻き込んだ競争はさらに激化しそうだ。

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    プロフィル
    佐藤 昌司( さとう・まさし
     クリエイションコンサルティング代表取締役社長、店舗経営コンサルタント。1977年生まれ。立教大学卒。アパレル大手で12年間勤務した経験と経営コンサルティング業の経験から、マーケティング政策の立案、人材育成、店舗オペレーションの改善などを得意とする。

    2017年06月04日 09時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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