公園も大声禁止、遊び場を追われる子どもたち

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 街の公園から箱型ブランコやジャングルジムなど、子ども向けの遊具が撤去され、その代わりに高齢者が使う「健康遊具」を設置するケースが増えている。少子高齢化に伴い、かつての「児童公園」は「街区公園」に変更され、高齢者など幅広い世代に向けた憩いの場となった。しかしその一方で、最近ではボール遊び禁止などに加え、「大声を出さない」などの注意事項が増え、子どもたちが公園で遊びづらくなっているという指摘もある。最新の公園事情を大正大学の白土健教授が読み解く。

消える子ども向け遊具、増える健康遊具

(公園に設置された「健康遊具」)
(公園に設置された「健康遊具」)

 1960年代まで、子どもたちの遊び場といえば空き地だった。そこでは年齢の異なる子どもたちが一緒に遊び、上級生が下級生に遊び方を教えた。高度成長期に入って開発が進み、郊外にあった空き地が姿を消すと、代わりに「児童公園」が整備された。子どもたちはその限られた空間の中でブランコやシーソー、滑り台、鉄棒、箱ブランコなどバラエティーに富んだ遊具で楽しみ、時間を過ごした。

 その後、少子高齢化が進み、特に高齢者側からの要望があったことから、93年6月に都市公園法施行令の一部が改正されて「児童公園」の名称はなくなった。代わりに「街区公園」となり、子どもだけに限らず、周辺地域に住む幅広い世代が利用できるように整備が進められた。さらに、2000年頃から、子どもが箱型ブランコに身体を挟まれたり、回転ジャングルジムで指を切断したりするなどの事故が相次ぐようになると、一部の遊具は危険とみなされ、撤去された。

 空いたスペースには主に高齢者が老化防止用にストレッチやぶら下がりなどをするための「健康遊具」が設置された。国土交通省によると、「街区公園」では調査を開始した1998年度から2013年度までの間に、箱型ブランコが9割近く、ジャングルジムが約2割減ったのに対し、健康遊具は約5・5倍に増えた。この健康遊具で遊ぼうとした子どもたちが「歩行運動の遊具に足を挟んで骨折した」「懸垂器具で着地した際にバランスを崩し、腕を骨折した」といった報告があり、国は14年に、「(健康遊具を)子どもの遊具と混在させない」との指針を出し、子どもに利用させないように呼びかけている。

 遊ぶ遊具が減り、使えない遊具が増えただけではない。以前からボールを使った遊びを禁止する公園が多かったが、最近では公園内で「大声を出さない」「走り回らない」といった注意書きも見られるようになり、いっそう遊びづらい場所になっている。ボールを使えず、声も出せず、走り回らずにどうやって遊ぶのか? 最近、公園では、ベンチに座り、静かに携帯型ゲームを楽しむ子どもたちの姿を目にするようになった。

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