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    おけまる、それま、卍…なぜ若者言葉は意味不明?

    梅花女子大教授 米川明彦

    ラクだから1語に略す

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      (画像はイメージ)

     若者ことばは、いつの時代にも存在するが、社会的・歴史的背景をみると時代によって、その質が異なる。

     高度経済成長期にもてはやされた「まじめ」が崩壊し、価値観が多様化した1970年代後半から、「ラク」と「たのしい」を判断の基準とする「楽社会」が登場し、若者ことばは、そこから生まれた。

     言い換えれば、「ラク」で「たのしく」話せることばとして若者ことばが存在しているため、若者たちは娯楽の手段としてことばで遊ぶようになった。

     そして、現在、かつて存在しなかったインターネットやSNSなどのソーシャルメディアが発達したため、若者はこれに飛びつき、使用して、口頭語ではなく文字盤を「打つことば」、「半書きことば」化した新語を生み出した。そして、これを口頭でも使うようになったのが、最近の大きな特徴だ。

    「おけ」「おか」「おこ」

     これは、便利な情報通信機器がなければ、生まれてこなかった「ラク」な表現である。しかも、今までは話しことばだった若者ことばが、画面に表示される新たな文字ことばからも生まれるようになった。こんなに略したり、頭文字を使用したりして、「ラク」な表現を選ぼうとするのか、そして、「たのしく」遊ぼうとするのかと驚くほどだ。

     若者ことばに一番多いのが、略語である。ことばを短くして、会話ならテンポ良く話すことができ、スマホなら打つのがラクであるため多用される。

     「ぱ」(中途半端)、「び」(微妙)、「マ」(マジ)、「り」「りょ」(了解)のように、1音節という極端な略語も見られるが、「おか」「おけ」「おこ」のような2音節にすることが多い。

     エネルギー節約から、略語が造語法の中でよく使われるのはいつの時代でも同じであるが、これに「る」という接尾辞をつけ、動詞化する造語法もよく見られる。「ガチる」(本気でする)、「くろる」(犯人になる)、「誤字る」(打ち間違える)、「詐欺る」(偽る)、「スノる」(顔認識アプリSNOWで写真を撮る)、「つぼる」(壺に入る、爆笑する)など、「る」を付けるだけで、「ラク」に新たなことばを造れるので重宝される。そのため、昔からよく使われている(例「牛耳る」(牛耳を執る))。

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    2017年09月04日 09時21分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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