「園児の声うるさい」…保育園は“迷惑施設”か

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子どもの声は「騒音」か?

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 保育施設周辺に限らず、「子どもと音」をめぐるトラブルや問題はいたるところで見られる。例えば、電車やバス、飛行機の中などで子どもの騒ぐ声や泣き声が耳に(さわ)ったという経験は誰にでもあるのではないだろうか。問題は、どうするとそれが「騒音」になってしまうかだ。

 子どもの声は「騒音」か――。これを争った民事裁判の判決が今年2月、神戸地裁で言い渡された。神戸市内にある私立保育園の近くに住む高齢男性が「園児の声がうるさい」として、慰謝料100万円と防音対策を求めたのに対し、神戸地裁は「我慢の限度を超えているとは認められず、違法とは言えない」として棄却した。このケースでは、保育園側も防音壁を設置するなどしており、「騒音対策に努めている」と認められた。また、昼間の時間帯の音について、この地域に適用される国の環境基準(55デシベル以下)に照らし合わせ、男性宅の測定では54.2デシベルと下回っていたことも棄却の理由に挙げた。子どもの声は一定レベルを超えなければ「騒音」ではなく、防音対策も行っていれば保育施設の設置は可能であると裁判所が認定したと解釈できる。

 ただし、判決は同時に、保育園の公共性を理由に周辺住民に特別な我慢を強いることはできない、との判断も示した。保育施設開設を巡っては、元々その周辺に暮らしている住民側の事情が置き去りにされるケースも少なくない。住民への根回しもなく、一方的に建設の決定が知らされるケースや、周辺の道幅が狭いにもかかわらず、定員を多く設定し、バスによる送迎時間帯の周辺住民の危険性が考慮されていないケースなどもある。保育施設側にも、地域の事情をくみ取ろうという姿勢がなければ、この問題の解決策は見えてこないだろう。

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