「まずい給食」はなぜ配られたのか…解決編

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 神奈川県大磯町の中学校で「まずい給食」が大量に残された問題をきっかけに、いくつかの議論が巻き起こった。その一つは「学校給食は『おいしさ』だけを問うべきなのか」というものだ。前回( 「まずい給食」はなぜ配られたのか )のインタビューで「給食はファミレスとは違う」と論じた女子栄養大名誉教授の金田雅代さんに、給食の「あるべき姿」を提言してもらった。(聞き手 読売新聞メディア局編集部 河合良昭)

給食は健康を守る“先行投資”

 給食は、子どもたちが好きな料理だけを与えるものでも、空腹を満たすためだけのものでもありません。学校給食法にも書かれていますが、健康のために適切な栄養を取らせ、「望ましい食習慣」を身に付けさせ、伝統的な食文化を学ばせるなど、様々な役割があります。

 昔なら家庭でやってきたことを、学校給食が代わりにやるようになったのです。もし、保護者が「給食費を払っているのだから、好きなものだけを食べさせろ」と考えていたり、自治体が「弁当を配れば、それでいいだろう」などと考えたりしているなら、今回の大磯町の問題を契機に認識を改めたほうがよいでしょう。

写真はイメージです
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 給食にご飯などの主食があり、野菜があり、汁物があるのは、栄養のバランスがとれた「望ましい食事」の姿を教えるためでもあります。子どもの頃に、こうした食事をとる習慣を身に付けておかないと、学校や親のもとを離れ、一人暮らしをしたときなどに、好きなものだけを食べるようになりがちです。その結果、体重が不健康なレベルまで増え、栄養バランスが偏って生活習慣病になるリスクが高まります。

 国や自治体にとっては、将来の医療費増大を防ぐために、給食が“先行投資”になっている、と考えることもできると思います。

 財政に余裕のない自治体では、給食室や給食センターを設置する予算がないため、(大磯町のような)デリバリー式を採用せざるをえないところもあります。しかし、給食は将来にわたる健康対策の初めの一歩でもあるのです。

 自治体の方にはこの点を理解してもらい、予算の使い方を工夫していただいて、なるべく学校内に調理する施設を作るか、給食センター式にしてもらえればと期待しています。「温かい給食」を提供できるようになり、子どもたちにおいしく感じてもらえると思うからです。

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