自己破産するシニアが増えている意外な原因

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住宅ローンが重荷に

(画像はイメージ)
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 神奈川県内に住む会社員Bさん(52歳)は15年前、妻(49歳)と共同名義で住宅ローンを組み、家を購入しました。

 過労がたたったBさんは、うつ病を患い、会社を休みがちになりました。収入が不安定になり、妻のパート代でやりくりしていましたが、それだけでは足りず、銀行のカードローンで生活費を借り入れるようになりました。住宅ローンとは別に、借金は400万円近くになってしまったそうです。

 首が回らなくなったBさん夫妻は、悩んだ末に自宅を手離すことにしました。家の売却には成功したものの、住宅ローンの1000万円が残ってしまいました。
 妻のパート代だけでは返済困難と判断したBさんは、妻ともども自己破産を申し立てることにしました。

 最近になり破産は受理され、現在、Bさんは実家に身を寄せ、夫婦で一から生活の立て直しを図っています。

増加する自己破産

 AさんやBさんのように、中高年になって自己破産するケースが増えています。

最高裁判所の司法統計によると、2016年の自己破産の件数は前年より782件増え、6万4638件。13年ぶりに増加に転じました。

 自己破産は03年にピークを迎え、24万2357件を記録しています。ちょうど多重債務者の増加が、深刻な社会問題となった頃です。こうした社会背景を受け、06年に改正貸金業法が成立し、政府は個人の借入総額を年収の3分の1までに制限する「総量規制」を設けました。これにより、過剰な貸し付けをする業者は少なくなり、自己破産件数も減り続けていました。

 にもかかわらず、なぜここにきて増加に転じたのでしょうか。

中高年の破産者が増えている

 自己破産の申し立ては、40~70歳代の中高年の間で増えています。

このことは、日本弁護士連合会と消費者問題対策委員会が集計した調査結果で確認することができます。


 この調査結果によると、20歳代と30歳代で自己破産者は減少している一方で、40歳代以上の破産が増加しているということが確認できます。

 中でも注目すべきは、60歳以上の増加です。1997年に12%だった60歳代の自己破産者は2014年には6.7ポイント増の18.71%に。70歳以上で比較すると、1997年はわずか1%でしたが、2014年には8.63%と、大幅に上昇していることが分かります。

 かつての自己破産と言えば、若者を中心としたカード破産がよく知られていました。なぜ、今は中高年なのでしょうか。

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417358 0 深読み 2017/11/09 09:52:00 2019/02/07 12:32:08 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/02/20171108-OYT8I50020-T.jpg?type=thumbnail

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