日産・スバルで無資格検査はなぜ起きたのか?

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 日産自動車とSUBARU(スバル)の工場で、できあがった車両の安全性をチェックする「完成検査」を、無資格の従業員が行っていたことが相次いで発覚した。「安全」や「信頼」が何よりも大切な自動車メーカーで出荷直前に行われていた不正。これによって、日本車の信頼性そのものが揺るがされるのか。モータージャーナリストの御堀直嗣氏が問題の本質を探る。

最終検査はメーカー任せ

東京モーターショーの会場に出されたスバルのお詫び(10月28日、東京都江東区で)
東京モーターショーの会場に出されたスバルのお詫び(10月28日、東京都江東区で)

 法令順守の観点からすれば、重大な不祥事である。

 ただし、現場が悪いとか、経営側の監督が不行であるなどと批判するだけで済む話ではない。また、この問題は、単に民間企業の体質だけでなく、行政を含めた国全体の課題でもあると解釈すべきだと考えている。

 まず、「完成検査」とは何か? ここから、この問題の理解を進めたい。

 国内の自動車メーカーは、新車を国内市場へ出す際、国土交通省へ型式指定を申請する。性能や排ガス量などが国の基準を満たしているか、自動車の機能自体を国が審査する。

 型式指定を受ければ、生産工場から出荷される新車は、1台ずつ国の検査を個別に受けなくても、保安基準や品質を満たした安全・安心な自動車としてナンバープレートを付け、公道を走ることができる。その際、国に代わって各自動車メーカーが1台ずつ「完成検査」を行うとしている。製造者自身による最終チェックだ。

 検査を行う「完成検査員」とは、国交省の通達で「完成検査に従事する検査員は、(中略)あらかじめ指名された者であること」と定められており、どのような人を置くかという認定基準は各メーカーに委ねられている。各メーカーが、それぞれの知識や経験に基づき、検査員を決めてきた。

 しかしながら、実態は、一部のメーカーで検査員以外の従業員がこれに携わったり、社内の資格を持たない代行者が検印を押したりすることが行われており、法令順守に違反しているとして、問題が明るみになった。

 現場の製造工場では、どのようなことが行われているのだろうか。

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