“声のタスキ”もつなぐ…箱根駅伝実況の舞台裏

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若手の育成の場に

 箱根駅伝はアナウンサーにとって成長の場でもある。新人は実況アナウンサーをサポートする「サブ」という立場から、箱根駅伝の実況人生をスタートさせる。

 移動車のサブは、区間賞争いをしている選手のタイムなどの計測や必要な資料を用意するのが役目だ。この仕事をディレクターやアルバイトの人ではなく、若手アナウンサーが担当するのには意味がある。

 アナウンサーは次に話す内容に必要な資料を、声に出してサブに指示することができない。手で合図を送ることもあるが、次に何を話そうかということをサブが感じ取り、それをスッと出している。

 これができるのは、サブが2、3か月前から実況アナウンサーの取材に同行し、資料作りを一緒に行っているからだ。

 当日は実況を横で見ながら、「先輩が取材であの質問をしたのは、実況でこのように使うためだったんだ」などと取材の狙いや、それを放送でどのように生かすかも学ぶ。

後輩につなぐ“声のタスキ”

伊藤大海アナウンサー
伊藤大海アナウンサー

 今大会、1号車でサブを担当するのは新人の伊藤大海(ひろみ)アナウンサー。伊藤アナウンサーは、愛媛県新居浜市出身。中学時代から長距離走を始め、今治北高校時代は駅伝の選手だった。フルマラソンの自己ベストは2時間53分50秒。高校の後輩には箱根駅伝の経験者もいて、箱根駅伝の実況を担当したくてアナウンサーになった。

 伊藤アナウンサーは日比谷通りに待機する1号車で、カーブを曲がった選手たちの“神々しい姿”を初めて目にする。その光景に涙ぐんだ平川アナウンサーもサブから箱根駅伝の実況人生を始めている。「駅伝経験者である彼(伊藤)は、私とは違った何かを感じ取るでしょう。それがこれからの箱根駅伝の実況に生かされてくると期待しています」

日本テレビがJR山手線に掲出した中吊広告=日本テレビ提供
日本テレビがJR山手線に掲出した中吊広告=日本テレビ提供

 30年間つないできた“声のタスキ”は、後輩たちにしっかりと受け継がれている。

放送予定
 日本テレビ放送網が全国ネットで中継。2日は午前7時~午後2時5分、3日は午前7時~午後2時18分。往路、復路ともに渡辺康幸・住友電工監督が中継車から解説し、スタジオ解説は2日が瀬古利彦・DeNA総監督、3日は碓井哲雄・神奈川工科大監督が務める。2日は早稲田大OBの大迫傑(ナイキ・オレゴン・プロジェクト)、青学大OBの一色恭志(GMOアスリーツ)、3日は東海大OBの佐藤悠基(日清食品グループ)、東洋大OBの服部弾馬(トーエネック)をゲストに招く。


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プロフィル
河合 良昭(かわい・よしあき)
 読売新聞メディア局編集部記者。2001年入社。日光支局、成田支局で事件や市政を取材。中部支社(名古屋)と甲府支局でデスクを務め、「箱根挑戦の30年 山梨学院大学」の連載などを担当。東京本社地方部を経て、現職。

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