マンションを襲う“二つの老い”とは

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 老朽化するマンションや団地。近年、居住者の高齢化が進み、経済力が低下したり亡くなったりして、多額の費用がかかる修繕ができなくなっている。居住者が亡くなった後の所有者がわからぬまま放置されるケースもあり、戸建てで社会問題化した「空き家問題」も起こりかねない。さらに今年は、民泊に関する新たな法律が施行され、マンション居住者に影響する可能性も出てきた。こうした課題と解決法を、マンションのトラブルに詳しい弁護士の奥山光幸氏に解説してもらう。

建物の老朽化が進行

写真はイメージです
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 国土交通省の調査によると、マンションの戸数は、2016年末現在で約633.5万戸。鉄筋コンクリート造りのマンションの寿命は50~60年と言われていますが、築40年を超えるものが約63万戸と全体の約1割あり、10年後には約3倍の約173万戸、20年後には約5倍の約334万戸と、加速度的に老朽化が進むことが予想されています。

 ところが、このような古いマンションでは、高齢化した居住者の定年退職による収入減、長期入院などによって、管理費・修繕積立金が長期滞納されるケースが増えています。国交省の調査(13年度)によれば、3か月以上の管理費などの滞納者がいるマンションは全体の37%にも及びます。

 こうした場合、管理組合が法令に従って滞納者に対応するには、区分所有法59条に基づき競売を請求することとなります。しかし、この方法は、「滞納により居住者の共同生活に著しい障害を及ぼし、かつ、競売以外の方法によってはその障害を取り除くことが困難である」という厳しい要件の立証が必要であるため、難易度が高く、容易ではありません。

 そのため、管理費などの滞納は結果的に放置されているケースも少なくないようです。

 さらに、40年以上前に建てられたマンションでは、建設当時には想定していなかった権利関係などの問題に対する備えが十分でないところもあり、「管理規約がない」「管理組合が機能していない」といった問題や「役員のなり手がいない」といった例も散見されます。

 このような現状がどのような問題を生んでいるか、代表的な例を見てみましょう。

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