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    文化

    羽生VS藤井…新たな伝説が生まれる時

    将棋ライター 小島渉
     歴史は再び繰り返されるのか。将棋の羽生善治竜王は10代だった五段当時、1988年度のNHK杯戦で大山康晴、加藤一二三、谷川浩司、中原誠という名人経験者4人を破って優勝、天下にその実力を示した。あれから約30年。今度はその羽生竜王に15歳の中学生棋士・藤井聡太五段が挑む。両者の公式戦初対局の舞台は、2月17日に行われる朝日杯将棋オープン戦準決勝。藤井五段はベスト4に勝ち上がるまでに佐藤天彦名人を破っており、羽生竜王に勝てば、名人と竜王を倒したことになる。注目の一戦の見どころを将棋ライターの小島渉さんに解説してもらった。

    チケットはたちまち完売

    • 竜王就位式の前に開かれた記者会見で握手する羽生善治竜王(右)と藤井聡太四段(当時)。両者は2月17日、公式戦で初めて顔を合わせることになった(1月16日撮影)
      竜王就位式の前に開かれた記者会見で握手する羽生善治竜王(右)と藤井聡太四段(当時)。両者は2月17日、公式戦で初めて顔を合わせることになった(1月16日撮影)

     「私自身も張りきって、(2月17日)土曜日の対局を心待ちにしているところです」

     13日の国民栄誉賞表彰式の後に開かれた記者会見で、羽生竜王は藤井五段戦に向けた心境を語った。歴戦の雄である羽生もこの対局が大一番となることを意識し、周到に準備していることをうかがわせる発言だ。

     一方、藤井五段は14日に行われた新人王戦の対局後、「羽生竜王と対戦できるのは素晴らしいこと。自分の力を出し切るよう、頑張りたい」と語った。こちらは若武者らしく、全力でぶつかると宣言した。

     あらゆる栄冠を手にした「永世七冠」の竜王と、日の出の勢いの中学生棋士が盤上で火花を散らす。これほど心躍る勝負は、これから先もそう簡単には現れないだろう。

     17日に行われる第11回朝日杯将棋オープン戦の準決勝、組み合わせは羽生竜王―藤井五段、久保利明王将―広瀬章人八段。勝者同士による決勝戦も同じ日に行われる。藤井以外は全員タイトル獲得の経験があり、一流棋士の証しである竜王戦1組(羽生は竜王位を保持)と順位戦A級という最高のクラスに所属している。

     1月16日の第30期竜王就位式には、主役の羽生のほかに6組優勝者として藤井も駆けつけ、セレモニーの前に両者そろって記者会見に臨んだ。羽生はともかく、ゲストの一人に過ぎない藤井までが並んで座り、記者の質問に答えた。直前に朝日杯で両者が顔を合わせることが決まったため、詰めかけた多くのメディアの関心は両者の初対局に集中した。

     朝日杯準決勝の対局は、一般の人も観戦できる公開対局で行われる。チケットは一番上のSS席で9800円と高額だったにもかかわらず、たちまち完売。あらためて世間の注目度の高さをうかがわせた。

    2018年02月15日 11時49分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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