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<2>「低遅延」
二つ目は、「ネットワーク遅延」が1ミリ秒(1000分の1秒)以下と非常に小さく、遠距離通信でもずれが生じにくい「低遅延」だ。
ネットワークの遅延とは、どういったものかご存じだろうか。例えばLINEなど、インターネットを介して電話のように会話ができるアプリ(IP電話アプリ)で通話した時、自分が話した言葉が相手に遅れて届いて、相手の返答が戻ってくるまでにも時間がかかり、会話がずれているように感じたことがある人もいるのではないだろうか。

これは、遅延によって引き起こされる現象だ。つまり、遅延が小さければ小さいほど、IP電話アプリの会話はスムーズになる。
特に低遅延が威力を発揮すると期待されるのは、遠く離れた場所から通信回線を経由し、コントローラーによる操作とのずれのない緻密な動きが求められる「遠隔医療」や「自動運転」などの分野だ。
遠隔医療では、手術用ロボットのメスやカメラの動きを、医師の動作とピタッと合わせることが必須だ。自動運転では、交通システムや他の自動車などと大量の情報を高速で送受信し合い、車に搭載されたカメラやセンサーなどで取得した情報と組み合わせながら、事故を起こさないよう車に適切な命令を出す必要がある。5Gはこうした新たなシステムを実現する下支えになると注目されているのだ。
<3>「多接続」
3つめは、1平方キロメートル当たり100万以上の機器を同時に通信回線に接続できる「多接続」だ。
近年、家電や自動車など、あらゆるモノがインターネットにつながる「IoT」という概念が急速に広がっている。5GはIoTの普及に合わせ、多くの機器から同時に回線に接続しても、通信負荷に耐えられる仕組みが用意されるという。