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    生活

    新幹線の信頼を損なったJR西日本の体質とは

    交通技術ライター 川辺謙一
     昨年12月、博多発東京行き「のぞみ34号」の台車に亀裂が生じ、JR西日本が異常を感知しながら3時間以上も運行を続ける事態が起きた。名古屋駅で床下点検した際、亀裂は破断寸前まで拡大していた。あわや脱線事故の恐れもあったとして、運輸安全委員会は新幹線で初の重大インシデントに認定した。なぜ、こんな事態が生じたのか。交通技術ライターの川辺謙一氏に寄稿してもらった。

    技術と人の両方に原因

    • 亀裂が生じた台車枠(JR西日本のホームページより)
      亀裂が生じた台車枠(JR西日本のホームページより)

     新幹線の社会的信頼を大きく揺るがすトラブルが起きたのは昨年12月11日。博多発東京行き「のぞみ34号」の車体を支える台車に亀裂が入り、車内で異常が観測されたのに3時間以上も運行を続けた。亀裂が入ったのは13号車の「台車枠」と呼ばれる台車の基礎部分で、名古屋駅で床下点検した時点では破断寸前まで亀裂が拡大していた。

     運輸安全委員会は、このトラブルを「重大インシデント」と認定し、原因を調査している。高速走行中に台車枠が破断し、台車がバランスを失えば、脱線して大惨事が起きる危険性があったからだ。

     安全だと考えられてきた新幹線でなぜ、このようなトラブルが起きてしまったのか。

    問題が起きた車両を保有するJR西日本やそれを製造した川崎重工業が、今年2月に発表した内容から推察したい。

     今回のトラブルの原因は、技術的要因と人的要因の二つ。技術的要因は、台車枠に亀裂が入ったり、車内で異音や異臭、白煙(もや)が確認されたりした原因に関する点だ。人的要因は、台車の製造ミスが起きたことと、車内での異常を確認しながら列車を止められなかったことだ。

    2018年04月20日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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