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    教育

    合格しても安心できない…中学受験の誤算と再起の道

    教育ライター 小山美香
     子どもが中学受験で志望校に合格したと聞けば、たいていの親は手放しで喜ぶだろう。中でも、高い進学実績を誇る中高一貫校や大学付属校となれば、「(就職活動までの)あと10年は心配しなくていい」と、大船に乗った気持ちになるかもしれない。しかし、その 安堵 ( あんど ) が「つかの間」で終わるケースが ( まれ ) ではないという。中学合格後に直面する「誤算」と、つまずいた子どもたちの再起の道について、教育ライターの小山美香さんがリポートする。

    中高一貫校で不登校…苦しんだ2人が迎えた春

    • 志望校の入試を突破した後、思わぬ壁に当たることも(写真はイメージです)
      志望校の入試を突破した後、思わぬ壁に当たることも(写真はイメージです)

     この春、私が特別な思いで大学合格を祝うAさんとB君がいる。

     ふたりとも中学受験を突破し、中高一貫の進学校に通っていたが、不登校になってしまった過去を持つ。どちらもつらい思いをした末の大学合格だった。

     Aさんは高2から不登校になった。バンド活動などをしていて、活発で目立つ存在だったが、母親によれば「(本心では)受験一辺倒の学校の雰囲気になじめなかった」という。母親が校門まで送っても、その内側に足を踏み入れることができなくなり、ついには心身の不調を訴えるようになった。母親は「自殺を考えているのでは、と心配したこともある」と打ち明けた。

     悩んでいるAさん親子に、学校側は冷淡だった。母親は今も憤る。「担任は校長や教頭の顔色ばかりをうかがい、娘にはうわべだけの態度で、本当に心配してくれませんでした。娘も、自分を分かろうとしてくれない担任に絶望し、学校を辞めたのです」

     Aさんは高3から通信制高校に転入し、一浪の末、有名私大に合格した。

     一方のB君は、毎年、東大合格者を10人以上出す有名校に進んだ。勉強も運動もできて女子にモテて、目立つグループの1人でもあった。だが、高校に上がると休みがちになり、ついには進級できないほどになった。

     「友達が大好きで、学校に行きたいと思っているのに、どうしても体が動かない。自分でも理由が分からなくて、苦しかった。怠けていると思われ、周りの大人に理解してもらえないつらさもあった」という。

     B君は通信制に移り、高校課程を修了。その後も体調不良に苦しみながら受験勉強に取り組み、都内の有名私大に合格を果たした。

    進学校にも“負の側面”

     私は教育ライターとして、さまざまな私立中学、高校を取材する一方、母親として3人の子に中学受験を経験させ、私立の中学、高校に通わせている身でもある。両方の立場から情報を得て、本当に良い学校をどう選ぶかについて考えてきた。

     私立の中高一貫校、大学付属校などの進学校にはさまざまな優れた面があるが、一方で、不登校・留年・退学といった“負の側面”とも無関係ではない。

    2018年04月25日 07時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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