完了しました
アニメで大ブレーク!
――1作目のポケモンの数は151匹ですが、ピカチュウができたとき、社内での評判はどうでしたか?
杉森 ポケモンの数が出そろってきたとき、一部を振るい落とさなければいけなかった。そこで、ドット画をプリントアウトして「どれが好きか」と社内で人気アンケートをとってみたのです。すると、(ピカチュウが)ダントツだったんですよ。
――人気に火が付いたのは、97年にスタートしたアニメで主人公・サトシのパートナーに選ばれたからですね。

杉森 一番大きな(ブレークの)きっかけはそこですよね。あれは(湯山邦彦)監督のご判断でした。ゲームの初めに(「ゼニガメ」「ヒトカゲ」「フシギダネ」の)3匹から1匹を選ぶ(最初の相棒にする)のですが、その3匹からサトシのパートナーを選ぶと、それをゲームで選ばなかった子どもとのギャップが出るので、あえてピカチュウを選んだのではないでしょうか。
また、やはり人気があったから、という理由もあるそうです。(グッズの)売れ行きなどではなく、何か「熱」のようなものを感じるぐらい(ピカチュウは)流行していました。みんなピカチュウが好きだよな、という雰囲気があったと思います。当時はインターネットもなかったので、直接的には分からなかったのですが。
――ゲームとアニメのピカチュウの鳴き声は違いますよね。
杉森 そうですね。やはりアニメになったことで、僕たちも影響を受けました。ゲームとアニメ、お互いに影響を受け合って、ピカチュウはさらに変化しました。体形も最初はずんぐり(むっくり)していたのですが、首がはっきりし、背筋も伸びてきました。それで(ゲーム制作者側もデザインを)変えていったのです。それで、今のピカチュウになりました。ちなみに、アニメではまさか「ピカチュウ!」と鳴くとは思いませんでした。
――アニメの声優の大谷育江さんもしっくりきましたか。
西野 ビビッと来ましたね。いいなあと思いました。納得がいきました。