地方大学「冬の時代」…野球部のあり方と未来は?

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「勝つことだけを目的化するのはよろしくない」

創価大戦で先発、8回を2失点に抑えた宮崎産業経営大の杉尾。チームの初出場初勝利に大きく貢献した(2018年6月12日、西孝高撮影)
創価大戦で先発、8回を2失点に抑えた宮崎産業経営大の杉尾。チームの初出場初勝利に大きく貢献した(2018年6月12日、西孝高撮影)

 富士大とは対照的に、地元の学生中心で固めているのが、宮崎産業経営大だ。

 創部32年で初出場。宮崎県勢としても初の全日本出場だ。創部当時からチームを率いているのが立大出身の三輪正和監督で、その信念は徹底している。

 「うちは来たい子が来て野球をしているだけ。特待生はなし。(入部希望の高校生に対する)練習体験会はあるけど、セレクションはなし。野球は自分を鍛えるための道具にすぎない。4年間鍛えて社会に送り出し、就職後、社会人として評価される人間を育てたい」

 大学の設置者である学校法人・大淀学園は、傘下に高校サッカーで全国制覇したこともある鵬翔高があり、スポーツに理解がないわけではないのだが、野球部の方針にぶれはない。全国大会まであと一歩という時期が続いた時も、三輪監督は「特待生は要らない。OBたちもそうやってきた。OBも『このやり方に意味がある』と言っている」と筋を曲げなかった。野球部員の大半は、宮崎を中心とする南九州の高校出身だ。

 野球部には寮もなく、アルバイトをしながらアパート暮らしをしている選手たちが多い。専用グラウンドもなく、大半の選手は人工芝の経験もないため、今大会前に立大グラウンドで練習したのが人工芝初体験だった。

 そんな普通の若者たちが全国切符を勝ち取った。本大会は、12日の初戦で創価大を破って波に乗り、続く福井工大戦にも勝ってベスト8に進んだ。

 それでも、三輪監督には「やっと出られた、ではなく、このやり方で出られた。勝てた」との思いが強い。来年以降も戦い方を変えることはない。

 福本拓・野球部長も「いまは(自分も)舞い上がってしまっているが、勝つことだけを目的化するのはよろしくない」と三輪監督の方針を尊重する考えだ。ただ、全国出場のご褒美として、「練習場の整備」は考えているという。

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26009 0 深読み 2018/06/14 10:30:00 2018/06/14 10:30:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180613-OYT8I50006-T.jpg?type=thumbnail

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