文字サイズ
    経済

    米老舗ギターメーカー、ギブソン経営破綻の背景

    江戸川大学准教授 八木 京子
     「レスポール」で知られる世界的なギターメーカー、ギブソン・ブランズが5月に経営破綻した。その背景には、無理な経営の多角化などがあったとされているが、そもそも本業のギターの販売はどうなのか。コンピューターによる音作りが主流になるなどの音楽シーンの変化で、もはやミュージシャンの必需品ではなくなったのか。音楽業界やマーケティングの事情に詳しい江戸川大学准教授の八木京子さんに「深層」を探ってもらった。

    プレスリーにジョン・レノンも

    • ジミー・ペイジやスラッシュらも愛用した
      ジミー・ペイジやスラッシュらも愛用した

     「レスポール」「SG」「フライングV」――音楽好きの人なら何度も聞いたことがあるはずだ。

     これらは米国の老舗ギターメーカー、ギブソン・ブランズ(以下、ギブソン)が手掛けるエレクトリック・ギター(通称・エレキギター)の「看板モデル」の名称だ。「ハミングバード」など上質なアコースティック・ギターでも知られる。

     ギブソンのギターの愛用者には、古くはエルビス・プレスリーや、ジョン・レノン、ポール・マッカートニーら著名ミュージシャンのほか、ジミー・ペイジ(レッド・ツェッペリン)やスラッシュ(ガンズ・アンド・ローゼズ)ら、音楽ファンたちに「神格化」されているギタリストなど、世界中のミュージシャンが名を連ねる。

     さらに、国内の音楽シーンに目を向けると、松本孝弘(B’z)、桜井和寿(Mr. Children)、奥田民生、椎名林檎ら数多くの有名アーティストも愛用している。また、サザンオールスターズが2005年に発売したアルバムには「恋するレスポール」という楽曲が収録されるなど、ギブソンのギターは、世界の音楽シーンをリードし、ファンを魅了し続けてきた。

     そのギブソンが5月1日、日本の民事再生法に相当する米連邦破産法第11章(通称・チャプター11)の適用を裁判所に申請した。米メディアの報道によると、負債総額は最大で約5億ドル(約550億円)に上る。ギブソンは今後の再建支援について、債権者の3分の2以上の承認を得ているといい、経営再建に向け動き出しているようだ。

    2018年06月15日 07時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
    PR
    今週のPICK UP
    PR
    今週のPICK UP