米国に続け! KDDIが「スタートアップ企業」支援

無断転載禁止
メモ入力
-最大400文字まで

完了しました

ネットでギフト、衛星画像販売…多様な企業が奮闘中

 KOIFを通じて資金援助した企業は、∞ラボの支援企業以外も含めてこれまで48社に上る。うち4社は残念ながら経営に行き詰まったが、44社はさらなる成長をめざして奮闘中だ。創業した企業が事業を安定させて継続するのは非常に厳しい道のりであるだけに、「48分の44」という割合は、KDDIの目利きの成功率が高いと言えるだろう。

 KDDIで∞ラボを担当する専門部署のスタッフは約50人。このほか、アドバイザーとして人工知能(AI)研究を専門とする松尾豊・東大准教授をはじめ、知的財産に詳しい弁護士や事業経営者などが加わっている。注目したいのは、50人のチームの構成も、20~30代が7割だという点だ。支援する側も若い世代で、支援されるスタートアップ企業の側も若い世代。若者たちの斬新な発想とパワーにより、閉塞感が漂う日本の経済を刺激し、いずれは牽引(けんいん)するような企業に成長することが期待される。

 それでは、どんな企業が∞ラボの支援対象に選ばれているのか。一部を紹介しよう。

1期生の成功例となった「giftee」のスマホ・アプリ画面
1期生の成功例となった「giftee」のスマホ・アプリ画面

 「∞ラボ1期生」と言える会社が、インターネットサービス企業の「ギフティ」(太田睦代表取締役、本社・東京)だ。メールやLINEなどで気軽にギフトを送れるギフトサービス「giftee」を展開している。

 2010年8月の創業当初は、取引先の開拓に苦労していたが、KDDIの∞ラボに取引先開拓のサポートを受けた結果、米コーヒーチェーン大手スターバックスのコーヒーチケットをギフトとして送るサービスを展開できるようになるなど、ギフトの数と種類が広がり、それが事業展開を加速したという。さらにauユーザーがギフトサービスを利用するケースも増え、KDDIにとっては本業にもプラスになる相乗効果がもたらされた。KOIFからの資金援助も受け、1期生企業として成功物語を書き換え中だ。

 衛星画像の販売を手がける「アクセルスペース」(中村友哉代表、本社・東京)もユニークだ。同社は、東大発のベンチャーとして08年に創業、重さ100キロ・グラム以下の超小型人工衛星を設計・開発して打ち上げ、顧客のリクエストに応じて地上の撮影を行って画像データを提供している。

「アクセルスペース」の中村友哉代表(Axelspace提供)
「アクセルスペース」の中村友哉代表(Axelspace提供)

 衛星画像で有名なのは米航空宇宙局(NASA)や宇宙航空研究開発機構(JAXA)だが、値段が高い。それに対してアクセルスペースは、手ごろな価格が売り物だ。中村代表は、「大学発の独自技術をゼロから発展させたため、世界的に見ても圧倒的なコスト競争力を有している」と自社のホームページで強調している。同社は、撮影する写真の精度を向上させるための技術的な手助けをKDDIから受けたという。17年7月には、気象情報会社ウェザーニューズ向けの超小型衛星も打ち上げた。近い将来、衛星の数を50機に増やす計画で事業拡大に積極的だ。

1

2

3

4

30598 0 深読み 2018/06/29 05:20:00 2018/06/29 05:20:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180628-OYT8I50029-T.jpg?type=thumbnail

アクセスランキング

読売IDのご登録でもっと便利に

一般会員登録はこちら(無料)
ページTOP
読売新聞社の運営するサイト
ヨミダス歴史館
ヨミドクター
発言小町
OTEKOMACHI
元気ニッポン!
未来貢献プロジェクト
The Japan News
美術展ナビ
教育ネットワーク
活字・文化プロジェクト
よみうり報知写真館
読売新聞社からのお知らせ