北朝鮮核問題、気が付けば「いつか来た道」

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 米国のポンペオ国務長官が今月5~7日の日程で、北朝鮮との非核化協議のため、平壌を訪問する。協議は「完全な非核化」に向けた手順や日程にどこまで踏み込めるかが焦点となるが、米朝の立場の隔たりは大きく、難航が予想される。非核化の期限が決まらないまま交渉が長引けば、北朝鮮の核開発を阻止できず、また「いつか来た道」をたどることになりかねない。龍谷大学の李相哲教授に今後の見通しを聞いた。(聞き手・読売新聞メディア局編集部次長 田口栄一)

共同宣言に紛れ込んだ“不純物”

北朝鮮との非核化協議を担当するポンペオ米国務長官(ロイター)
北朝鮮との非核化協議を担当するポンペオ米国務長官(ロイター)

 ――米朝首脳会談後の共同声明では、ポンペオ国務長官と北朝鮮の代表が「できるだけ早い日程」で後続の協議を始めることになっていたが、実際には3週間以上かかっている。協議に入るのが遅れた理由は何か。

 「共同声明の中に検討を要する部分があったのだと思う。非核化に関して声明では『朝鮮半島の非核化』とはっきり書かれている。ここは絶対に軽く見てはいけない。『朝鮮半島の非核化』というのは、韓国も非核化するということだからだ。

 これを解釈すると、非核化は北朝鮮だけがやるものではなく、北朝鮮が何かすれば米国も行動を示すということであり、北朝鮮や中国が一貫して主張してきたように、『(南北が)同時的、段階的』に非核化するという意味になる。

 北朝鮮は、実効性があるかどうかは別として、核実験場を破壊し、ミサイル実験場の破壊も約束した。彼らからすれば、行動を示した。それに対して米国は何をしてくれるのかと見ていたところ、米国は米韓合同軍事演習を中止すると言ってきた。その真偽を見極める中で本当に中止しそうだと確信を持つに至ったので、協議に入ることになったのだと思う。

 もう一つ、背景として指摘できるのは、共同声明には“不純物”が入っていることだ。それは(朝鮮戦争当時の戦時捕虜・行方不明者の)遺骨返還だ。昔からやっているものだが、今回、突然出てきた。これを入れることで、非核化の焦点がぼやける。

 遺骨を返してトランプ大統領に恩に着せるとともに、時間を稼ごうとしているのかもしれない。米国は韓国と一緒に板門店経由で(遺体や骨を納める)(ひつぎ)を送った。気の早いトランプ大統領は、遺骨はもう返還されたと言ったが、北朝鮮はいまだに棺を受け取っていない。こういうところで話が複雑になったため、協議に入る環境がなかなか整わなかった」

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30637 0 深読み 2018/07/05 16:02:00 2018/07/05 16:02:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180705-OYT8I50039-T.jpg?type=thumbnail

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