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    ジャケットの背に捨てゼリフ? メラニア夫人の真意は

    読売新聞調査研究本部主任研究員 大内佐紀
     何かとメディアをにぎわすドナルド・トランプ米大統領(72)は、間違いなく「目立ちたがり屋」と言えるだろう。そんな夫とは対照的に、ファーストレディーのメラニア夫人(48)は表舞台に出ることを好まないと見えるものの、最近、1枚のジャケットで物議を醸した。歴代ファーストレディーの公務への取り組みからは米国社会の変化が垣間見えるが、メラニア夫人は何をレガシー(遺産)とすることになるのだろうか。

    「私はほんと、どうでもいい」の文字

    • 物議を醸したメラニア夫人のジャケット(2018年6月21日撮影)=ロイター
      物議を醸したメラニア夫人のジャケット(2018年6月21日撮影)=ロイター

     夫の大統領就任以来、単独での公務は数えるほどしかないメラニア夫人が6月21日、ある行動で騒ぎを引き起こした。

     トランプ政権の「容赦なし(ゼロ・トレランス)」という厳しい移民政策の下、メラニア夫人がテキサス州で、親と離ればなれに収容された不法入国者の子どもと面会した際のこと。ワシントン郊外で大統領専用機に乗り込む際にカメラがとらえた夫人のジャケットの背中には、「I REALLY DON’T CARE. DO U?(私はほんと、どうでもいいのよね。ユーは?)」と白文字でプリントされていたのだ。

     もちろん、夫人が自ら書いたわけではなく、元々がそういうデザインだ。ただ、そのジャケットをあえて選んだ夫人の意図をめぐり、米国ではインターネット上を中心にさまざまな観測が流れた。「本当は移民の子どものことは心配していないというメッセージか」に始まり、中には「政権の非人道的な移民政策に大ブーイングが起きる中、これを多少なりとも緩和しようと施設訪問を強要されたことへの意趣返しか」といった見方もあった。

     夫人の報道官は「ただのジャケット。隠されたメッセージなどない」と火消しに追われる。一方でトランプ氏は、「どうでもいいのよ」というデザインの意味について、「フェイク(偽)ニュースを報じるメディアに言及したのだ」とツイッター上への投稿で強調した。

     トランプ氏には、「ポルノ女優らと婚外関係を持ち、口止め料を支払った」などとする女性がらみの疑惑が大統領就任後も尽きない。夫妻にはかねてより不仲説が出ており、トランプ氏のツイートには、これを打ち消す狙いがあったとの見方も出る。

    • 親と引き離された移民の子どもが収容される施設を訪問したメラニア夫人(米テキサス州で、2018年6月21日撮影)=ロイター
      親と引き離された移民の子どもが収容される施設を訪問したメラニア夫人(米テキサス州で、2018年6月21日撮影)=ロイター

     メラニア夫人自身は「ジャケット騒ぎ」について沈黙している。ただ、夫人は初外遊で訪れたイタリアでは5万1500ドル(約565万5000円)とされる高価なジャケットを羽織って話題になり、米国内のハリケーン被災地を見舞った際には高いハイヒールを履いていて批判されたことがある。「自分の服装が、良きにつけあしきにつけ注目されることは熟知しているはずだ」(CNNテレビ)、「ファッションが持つ発信力に敏感な夫人が、今回のジャケットを着る意味を理解していなかったはずはないだろう」(ニューヨーク・タイムズ紙)といった指摘が出るのも当然と言える。

     ちなみに問題のジャケットはスペイン発祥のブランドZARA製で、米国での販売価格は39ドル(約4300円)。「イタリア製高級ブランド好きのメラニア夫人にしては意外」とのコメントもネット上には散見された。

    2018年07月17日 05時20分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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