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    経済

    コンビニのレジからあのボタンがなくなったワケ

    マーケティング戦略コンサルタント 青山烈士
     昨年から今年にかけ、セブン-イレブン(セブン)、ファミリーマート(ファミマ)、ローソンのコンビニエンスストア各社がレジスター(レジ)の刷新を進めており、ファミマとローソンは、店員が客を見た目で判断して押すという、あるボタンを廃止した。背景にはコンビニ業界の慢性的な人手不足に加え、各社の顧客データの活用に関する戦略の違いもあるという。マーケティングに詳しい青山烈士氏に寄稿してもらった。

    レジ改善は人材難と表裏一体?

    • 画像はイメージです
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     ファミマとローソンが廃止したのは「客層ボタン」と呼ばれるものです。

     例えば、客層ボタンを残したセブンの場合、男女別で12歳以下、19歳以下、29歳以下、49歳以下、50歳以上の計10個あります。

     客層ボタンの廃止を含め、コンビニ大手3社はともにレジ業務の簡素化(使いやすさの向上)を目指しているという方向性は共通しています。背景には、深刻な人手不足があります。

     コンビニのサービスは今もどんどん拡大しています。宅配便の取り扱いから公共料金の支払い、チケットの発行など、店員は多種多様なサービスを覚えなければならないため、スーパーやドラッグストアなどと比べ、「レジの業務が大変」という印象が強いようです。

     ただでさえ忙しい仕事の割には、賃金が高くないため人手不足に陥っているにもかかわらず、業務がどんどん煩雑になれば、ますます働き手は減ってしまいます。各社は、レジ業務の負担を軽減したり、操作ガイドを作成したりし、増えつつある外国人や中高年の店員でも、すぐに慣れることができる職場環境づくりに力を入れているのです。

     店舗のオーナーとしても、採用した人がすぐ戦力になってくれれば、新人教育などの負担が減ることになります。

     一つでも作業を減らせば、レジ打ちが簡単になる……「客層ボタン」廃止の背景には、コンビニの店舗が抱える厳しい現実があるのです。

    2018年07月18日 07時00分 Copyright © The Yomiuri Shimbun
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