“1日10万円稼げる”の宣伝通りには儲からないワケ

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「2年で6億稼いだ」“カリスマ”が登場

写真はイメージです
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 情報商材のホームページには短時間の簡単な作業で数百万円の月収、または数千万円の年収が稼げるという文言がならび、商材の方法で大金を稼いだ“カリスマ”と称する人の顔写真が掲載されていることもあります。

 ホームページの指示に従ってクリックすると、多くの場合、動画を見るように促されます。トラブルの相談に応じている弁護士たちで勉強会を開くなどしていますが、この動画には、共通の特徴があることがわかっています。

 相談例に多いのは、1話40分程度のものが5話ほどあり、情報商材を使って「2年で6億円を稼いだ」などと称する、20歳代の若い“カリスマ”が登場するものです。インタビュアーを伴うケースでは、若き“カリスマ”を取材するというドキュメンタリー番組風に作られています。

 まず冒頭で“カリスマ”がプール付きの家に住んでいたり、高級腕時計や高級外車を所有していたりと、情報商材を使ったビジネスで成功したおかげで、豪華な生活を手に入れたことが紹介されます。

 “カリスマ”は、金融に関する用語や「アベノミクス」「AI(人工知能)」などといった言葉を使って、なぜ自分が必ず儲かる方法を習得したかを自信満々に説明しますが、内容を詳しく分析しても、論理的な解説にはなっていないものがほとんどです。

 具体的な方法論は動画では明かしません。例えば、都内在住の80歳代女性が相談してきたケースの動画に登場する「2年で6億稼いだ」という若い“カリスマ”の男性は、「外国為替証拠金取引」(FX取引)で必ず儲かる独自の方法を開発したと説明しますが、その詳しい内容は動画ではわかりません。「本物の億万長者だけが知る極秘情報」もあるといいつつ、その内容には言及しません。知りたければ登録が必要であると勧誘するのです。

 この女性は、登録して業者側の指示に従い、70万円近くを支払いましたが、「必ず儲かる方法」を知ることはできなかったといいます。

トラブルの相談が急増

情報商材トラブルの相談件数の推移(国民生活センター調べ)
情報商材トラブルの相談件数の推移(国民生活センター調べ)

 最近、こうした情報商材を巡るトラブルの相談が、国民生活センターに多数寄せられています。広告の宣伝文句を信じて商材を購入したが、儲からないといった内容です。

 2017年度の相談件数は6593件で、前年度の2965件から倍増となり、13年度と比較すると7倍となっています。今年度は17年度の同時期(4月から6月)と比較すると2倍以上の相談が寄せられています。

違法性が疑われる

 情報商材の中には、金融商品や投資に関する情報であるのに、購入を勧める際、「必ず儲かる」などといった趣旨の文言を使って宣伝しているものがあります。こうした勧誘方法は「不実の告知」または「断定的判断の提供」と呼ばれ、消費者契約法4条1項1号及び2号の意思表示の取り消し事由に該当しうるとして、違法性が強く疑われるとされています。

 消費者庁も情報商材を扱っている業者の中で、「虚偽・誇大な広告・表示」「断定的判断の提供」が確認できたケースでは、消費者安全法に基づき、ホームページ(http://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_policy/caution/)で業者名を公表した上で、注意喚起しています。

 ここまで読んで、なぜ、こんな話を信じてしまったのかと多くの人が疑問に思うでしょう。相談者たちの話を分析すると、原因と思われる点が浮かび上がります。

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41598 0 深読み 2018/09/14 10:00:00 2019/01/22 16:13:16 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180913-OYT8I50009-T.jpg?type=thumbnail

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