巨匠2人の絆…ロブションを笑顔にした「次郎」の鮨

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「天国に一番近い席」

「初めて来店したときはおっかない顔でした」。ロブションさんの思い出を語る小野二郎さん
「初めて来店したときはおっかない顔でした」。ロブションさんの思い出を語る小野二郎さん

 鼻と舌が人とは違っていたね。しかもコンピューターみたいな速さでわかるんですよ。店内もよく観察し、どこに気を使っているかが恐ろしいほどわかる。

 店に魚の生臭さも酢のにおいもないのには本当に驚いていました。よほどだったのか、2回に1回ぐらい「どうしてだ」と言っていたぐらいですから。仕事に対して細かく、掃除ひとつにも厳しいらしい。そんな人だからよほど感心したんでしょう。

 来店するうちに、料理人がお客さんの食べっぷりを見ながら料理を作るのが本来の姿と思い始めたそうです。ある時、メジャーで椅子の高さやカウンターの幅を測っていきました。それが形になったのが、2003年にパリと東京・六本木ヒルズに開いたカウンター式の店「ラトリエ ドゥ ジョエル・ロブション」でした。調理場とホールは別々が当たり前の時代でしたから、当時のフランス料理店としては画期的だったそうです。

 来日の度に来て、座るのはいつも私の目の前。フランス語で「天国に一番近い席」と言っていました。こちらは緊張しつつ、ワクワクする。私がいいと思っているものは大概「もう一つ」と追加していました。

 機嫌が悪いときにもうちに来ると、にっこりする。帰るときには喜んでフワフワしているように見えました。

イベントで勝負挑む

 30年以上も来ていると、どこかで飽きちゃったりするんじゃないかと思ったけれど、来てくれてました。店が大きくなったから回数は減っていましたが。

 今年2月、六本木でイベントが開かれ、料理を一緒に作った時は、ウニなど食材を指定してきました。同じ食材で競おうとしていたんですね。でも、私は負けない。私のことを、90歳を過ぎて名前も売れているんだから、もういいじゃないかと言う人もいる。でも、仕事をしているうちは何事も勉強だと思っています。ロブションさんもこれでいいってことはない。互いに頂上なんてないんです。

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41801 0 深読み 2018/09/21 15:40:00 2018/09/21 15:40:00 https://www.yomiuri.co.jp/media/2019/01/20180919-OYT8I50011-T.jpg?type=thumbnail

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